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借金返済、楽しかった 「ココイチ」創業者・宗次さん

4/21(日) 7:47配信

NIKKEI STYLE

国内外1450店を超えるカレーチェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」(ココイチ)を展開する壱番屋。創業者の宗次徳二さん(70)は子供のころ、電気代も払えないほど家が貧しかった。「ココイチ」を広げるための借金も一時、155億円に膨らんだが、「苦にはならなかった」という。53歳で経営から退いた後は名古屋市で私設音楽ホールを運営するなど地域貢献にも熱心だ。「個人のお金は死ぬまでにすべて寄付に充てたい」と考えている。
――壱番屋の社長時代は店を広げるために多くの資金が必要だったそうですね。
「お金は地元の信用金庫から積極的に借りました。始まりは名古屋市で開いた喫茶店です。開業資金700万円のうち500万円を借りました。そのときのメニューだったカレーがヒットして『カレーハウスCoCo壱番屋』を創業。夫婦で店を切り盛りし、数を増やしていきました。当然、借金は増え、ピーク時には155億円に膨らみました」
「借金が増えて私たち夫婦が『苦しい』と感じたことは一度もありません。むしろ『日商6万円』といった目標を達成し、借金を返すことが楽しかったのです。毎朝4時に起き、お客様から届いたアンケートのはがきを読み、日中は時間を見つけてはチェーンの店舗を回り、経営のヒントを探る。夜遅くまで身を粉にして働くのが自然で、借金を返す自信はありました」

■電気代すら払えなかった幼少期

――子供時代はどのような環境で過ごしたのですか。
「お金には大変苦労しました。幼少期に育ててくれた養父は、日銭を稼いでは競輪にすべてを投じました。電気代すら払えず、ロウソクに火をともす生活。『家具』と呼べるのはリンゴ箱だけ。私はよくパチンコ店でシケモク(吸い殻)を集めて養父に吸ってもらいました。そんな養父でも、喜んでもらいたいとの一心からです。こうした経験が『お客様に喜んでいただきたい』という私の外食業におけるサービス精神につながりました」

――幼少期の経験をどう事業に生かしたのですか。
「店でも『笑顔で接客』の姿勢を最も大切にしていました。値引き販売をしたことはありません。名古屋の喫茶店のモーニングは、一般にトーストや卵、ピーナツなどいろんなものを無料で提供しますが、われわれは有料にしました。値引きでお客を誘うようなことはせず、『笑顔の接客』で利益を出したかったのです」

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最終更新:4/21(日) 12:15
NIKKEI STYLE

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