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【アウディスポーツの衝撃 08】ダウンサイジングターボで新しい時代の幕開けを告げる新型RS5クーペの登場

4/21(日) 18:00配信

Webモーターマガジン

V8 NAからV6ツインターボへ、速さだけではない進化の法則

大排気量でパフォーマンスをアピールする時代は終わりを告げたのだろうか。新しい時代を切り開くのはまたしてもアウディなのだろうか。(Motor Magazine2018年7月号より)

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新型アウディRS5クーペを前にして、ふと思い出したのは先代が登場した2010年の初夏のこと。日本導入以前に、ドイツで借り受けた広報車両でフランクフルトからベルリンまでの片道約600kmの道のりを、なんと日帰りで往復したことがあった。若さゆえということもあるが、それはやはりハイパフォーマンスかつクワトロのRSモデルだったからこそできたことだった、と今でも時おりその時のことを思い出す。

当時のRS5クーペの心臓は、4.2L V型8気筒自然吸気ユニットだった。最初にRS4アバントにそれが積まれた時の衝撃も、いまだに忘れ難い。なにしろA4の車体にR8のエンジンが積まれたのだから。5.2L V型10気筒をツインターボで過給していたRS6などもあり、アウディRSモデルの存在感が急速に際立ってきたのが、この時代である。

時は移ろい、世はクルマにダウンサイジングを求め始めた。RSモデルを手掛けてきたクワトロ社は、今やアウディスポーツ社へと暖簾替え。取り巻く状況の変化は、もちろんRSモデルそれ自体にも変革をもたらしている。

日本上陸を果たした最新型RS5クーペは、これまで使ってきた自然吸気V8エンジンから訣別し、TFSI=直噴ターボ化されたV型6気筒ユニットをその心臓として戴く。2.9Lのこのツインターボユニットは、450psという従来と同等の最高出力と、600Nmという実に170Nmアップの最大トルクを発生する。

90度角のVバンクの内側に2基のターボチャージャーを装備し、インジェクターをシリンダーの中央に配置するレイアウトを採用。Bサイクルと呼ばれるアウディ独自の高膨張比サイクルにより、低燃費化も同時に追求する。

最新設計のこのエンジンは、フォルクスワーゲングループのポルシェがパナメーラ4Sなどに搭載しているのと基本的に同じ。アウディとポルシェはV型エンジンのテクノロジー共有化を推進している。参考までにパナメーラ4Sのスペックは最高出力440ps、最大トルク550Nmとなる。

トランスミッションは8速ティプトロニック。つまりトルコンATを用いる。ポルシェが8速DCTを使っているのとは対照的だ。

前後に5リンク式サスペンションを採用するシャシには、本国ではオプションのDRS(ダイナミック ライド コントロール)付スポーツサスペンションプラスが備わる。これは右前と左後、左前と右後という対角線上にあるホイールのダンパーを接続し連携させることによって姿勢変化を抑制するもので、多くのRSモデルに採用されてきた。さらに、トルクベクタリングを行うアウディスポーツディファレンシャルも、やはり標準装備されている。

深緑に映えるスタイリングにも触れておくべきだろう。まず目に飛び込んでくるのは、ハニカム形状のインナーグリルを囲った“quattro”ロゴ入りのシングルフレームグリルだ。できる限りの空気を中に取り込み、またダウンフォースを得るべく、バンパーのデザインも随分凝っている。

試乗車はカーボンスタイリングパッケージ付き。CFRPパーツのあしらい方は巧みだ。ヘッドライト脇のエアインテークなどディテールへのこだわりも半端ではない。

しかも、全幅が15mm拡げられてもはやアイデンティティと言ってもいい、四輪駆動であることを想起させる前後フェンダーの抑揚がさらに強調されている。リアディフューザーから覗くオーバル形状のテールパイプも極太で後方へのアピール力は大きい。

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最終更新:4/21(日) 18:00
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