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リージョの辞任で「バルサ化」は頓挫か。 イニエスタ不在の神戸が連敗

4/21(日) 15:04配信

webスポルティーバ

「ブラッド・ピットのようなイケメンなら、おまえはここにいる意味がない。センターバックは”歯にナイフを咥(くわ)えて”、とことん悪役然としてプレーしろ。それがおまえの存在理由だ」

【写真】神戸「バルサ化」邁進の光と影。サンペール獲得は吉か凶か?

 フアン・マヌエル・リージョは熱い口調でそう言って、ブラジル人CBダンクレーの奮起を促したという。リージョらしい独特の言い回しというのだろうか。気合いの入っていない選手には、すれ違いざまに肩をつかみ、身体を揺すり、目を覚ませる。彼の実像は”戦術愛好の哲学者”ではない。

<選手の能力を見抜き、伸ばす>

 その仕事だけに集中し、選手を練習で鍛えた。

「リージョのおかげで、プレーの質が上がった」

 ヴィッセル神戸で、そう洩らす選手は少なくない。例えば、ルーカス・ポドルスキはリージョ監督就任以来、練習態度からして見違えるほどに変わったという。選手の多くが成長を実感し、実際に西大伍と山口蛍の二人は、短期間の指導で日本代表に復帰。控え組の競争力も高く、ルヴァンカップではグループの首位だ。

 ところが4月17日だった。リージョ監督は、電撃的に”辞任”している。代わりに、吉田孝行前監督が復帰。青天の霹靂の監督交代劇に、混乱はまだくすぶっていた――。

 4月20日、埼玉スタジアム2002。神戸は浦和レッズの本拠地に乗り込んでいる。アンドレス・イニエスタ、ダビド・ビジャらスター選手が参戦する見込みとあって、5万5000人近い観衆が席を埋めた。しかし2人とも、コンディションの問題でメンバーに入っていない。

 それでも、試合を優勢に進めたのは2人の元スペイン代表選手が不在の神戸だった。リージョ監督が丹念に仕込んだボールゲームの質は高い。各自がポジショニングで上回り、ボールをつなげ、プレスを回避し、ビルドアップで上回った。

 しかし前半10分、左サイドのバックパスに、ディフェンダーが足を滑らせてしまう。それを興梠慎三に持ち込まれ、エリア内に入ってから中へ切り返されたところ、必死にカバーへ戻ったダンクレーが足をかけてしまった。神戸は呆気なくPKを与え、早くも先制された。

 もっとも、ここから「神戸が攻め、浦和が守る」という構図がより鮮明になる。

「前からプレスをかけられなかったが、後ろではブロックを作って。エリア内では1対1の球際のところで、守備の選手たちが負けなかった」(浦和/オズワルド・オリヴェイラ監督)

 神戸はボールを動かしながらスペースを作り、ダンクレー、山口の前線への縦パス1本でチャンスを作る。それはリージョ神戸が得意とする攻めの形だった。

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最終更新:4/21(日) 15:04
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