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唯一無二の人生を求めて― なでしこFW永里が語る、女子選手の“キャリアの築き方”

4/21(日) 21:30配信

Football ZONE web

9年間で海外4か国、計6クラブでプレー モットーは「行きたいと思ったところに行く」

 日本女子サッカーにおいて、プロ選手は一握りしかいない。日中に仕事をこなした後、チーム練習に参加する“掛け持ち”も少なくないのが現状だ。“サッカーで生きる”のが難しい環境において、どのような道を進んでいくべきか。なでしこジャパン(日本女子代表)のエースとして活躍した経験を持ち、海外に飛び出して計4カ国でプレーしてきたFW永里優季(シカゴ・レッドスターズ)に女性アスリートの在り方について訊いた。

 2001年に中学2年生で日テレ・ベレーザのトップチームに登録された永里。高校生となり瞬く間に頭角を現すと、16歳で日本女子代表に選ばれ、2007年には女子ワールドカップ(W杯)を経験した。2010年にドイツの女子ブンデスリーガ1部ポツダムへ移籍し、22歳でプロ選手生活をスタート。日本人選手として初めてUEFA女子チャンピオンズリーグを制覇し、2012-13シーズンにはブンデスリーガ得点王に輝いた。その後、イングランドのチェルシー、ドイツに戻ってヴォルフスブルクとフランクフルト、アメリカのシカゴ・レッドスターズ、オーストラリアのブリスベン・ロアーと9年間で海外4か国、計6クラブでプレーしてきた。

 永里は「私の生き方は参考になるかは分からないですけど」と前置きしつつ、キャリアの岐路での選択基準についてこう語る。

「ステップアップを考える際、男子であればやはりヨーロッパ。最高峰への道筋が明確ですよね。ただ、女子の場合はどこか見極めにくいし、(お金を)稼げるチームも本当に限られている。だから私は、自分の能力に見合ったチーム選びをしながら、『行きたい』と思ったところに行ったらいいと思っています」

現役選手にして会社を設立 セカンドキャリアを見据え、“サッカー以外の何か”を追求

 もちろん、すべての場所で能力を発揮して活躍できる保証はない。ただ、それ以上に海外では新たな環境に飛び込んで経験を積むことで、得られるものが大きいという。

「試合に出られないなかで、その状況を自分で打ち破ろうと頑張るのも、一つの選択肢だと思います。とはいえ、やはり打席に立たないと経験値は上がっていかない。ある程度主要リーグは経験したので、今はオファーがあったら行くスタンスで、あとは自分が行きたいか、そこが新しい場所なのかどうか、ですね。サッカー人生は短く、その後の人生は長い。そう考えると、誰も歩んでいないような道を選択した方が有利に働くかなと」

 誰も歩んでいないような道――。そんな思いから永里は2017年、現役選手にして会社のCEOとなった。ドイツ語で“情熱”を意味する「Leidenschaft(ライデンシャフト)」は、スポーツ・サッカーアカデミーの設立を企画・計画するなど、自身のやりたいこと、伝えたいことを実現していくための手段の一つとして立ち上げられた。当然、彼女は視線の先に、近年スポーツ界で注目を集めるセカンドキャリアを捉えている。

「サッカー一筋だった人がそれを辞めた時、じゃあ何をしよう……、と悩む人が大半だと思います。新しいものに触れて、自分が何に興味があるのかを知っていかないといけない。現役生活を終えてからすぐにセカンドキャリアに移れるかと言ったらそれはすごく難しいし、サッカー以外に好きなことを探す期間があっての次のキャリア。引退後ではなく、サッカーを続けている間に探せばいいというのが今の私の考えです。なんか違うなと思ったら止めればいいので(笑)。“前倒し”にしているイメージですね」

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最終更新:4/21(日) 21:46
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