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「ほぼ東京」を自称する川口は一体何があるのか

4/21(日) 5:20配信

東洋経済オンライン

 2001年には、東京メトロ南北線と直通する埼玉高速鉄道が開通し、川口市内には川口元郷駅など6つの駅ができた。

 【2019年4月21日12時20分追記】初出時、駅数について間違いがありました。表記のように修正しました。

 その川口元郷駅で電車を降りて地上に出ると、1998年に当時日本で最高層のタワーマンションとして建設された「エルザタワー55」が間近に見える。

 つまり1990年代から2000年代にかけて、川口駅周辺は大きな変貌を遂げたのだ。今もマンション開発の勢いは止まらず、川口駅には大手デベロッパーによる新築マンションの広告が複数掲げられていた。

■西川口駅周辺は? 

 最近話題になっているのは、京浜東北線の西川口駅付近がかなりディープな中国料理店街として人気を呼んでいることだ。中国でも東北地方、蘭州地方、新疆(しんきょう)ウイグル地区など珍しい地域の料理店があり、日本語が通じなかったりすることで異国感が味わえる。

 実は、西川口は以前から風俗街として関東一円でも名を轟かせていた土地。しかし10年ほど前から埼玉県警が徹底的な撲滅作戦を展開して風俗店は壊滅し、その跡がチャイナタウンとなったと聞いたが、今も駅西口の西川口一番街を歩いていくと「美熟女ソープ」「人妻マットヘルス」など際どい看板が並ぶ街並みが健在だ。

 西川口にこの風俗街が誕生したのは、川口オートレース、戸田競艇という2つの公営ギャンブル場に近く、博打に勝った負けた両方の顧客ニーズがあるからだと聞いた。

 そしてもう1つの川口市の特徴は外国人人口の多さだ。埼玉県内では、さいたま市の2万3358人より、川口市の3万3608人と1万人以上多く最多[2016(平成28)年法務省在留外国人統計]。

 隣市の蕨(わらび)駅に近い芝園団地は、外国人住民比率が50%以上でそのほとんどは中国人。西川口に本格的チャイナタウンが誕生したのは、それら地元中国人住民のニーズがあったからともいえそうだ。

 東京への利便性やタワーマンション街としての威容では圧倒的な優位性を持つ川口だが、その反面の貌もある。

 一方で、東京への主要ターミナルやオフィス街へのアクセスのよさでは、埼玉県内でも、埼京線の戸田公園、県内唯一の東京メトロの駅である和光市といった土地も挙げられる。次回以降はそれら埼玉県内の川口の“ライバル”である街を検証していきたい。

鈴木 伸子 :文筆家

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最終更新:4/21(日) 12:23
東洋経済オンライン

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