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ラウンドワン「ボウリング復活」へ放つ一手

4/21(日) 5:50配信

東洋経済オンライン

 「パコーンッ!」

 神奈川県の幹線道路沿いにあるボウリング場。長い板張りのレーンの先で、整然と並んだ白いピンが快音を響かせてはじけ飛ぶ。すべてのピンを倒した男性は友人と言葉を交わし、大喜びをしていた。もっともその友人はレーンに設置されたモニターの向こう側にいる。男性は画面越しの友人とハイタッチで喜びを分かち合っていた。

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 屋内複合レジャー施設大手のラウンドワンは今年1月から、異なる店舗でボウリングをする客同士を映像と音声でつなぎ、あたかも一緒にプレーしているように遊べる新システム「ROUND1 LIVE(ラウンドワン ライブ)」の導入を始めた。

■新システムで新たなボウリング需要を創出

 メインターゲットは大学生だ。初対面の男女グループが遊んだり、共通の趣味を持ったネットユーザーの「オフ会」の利用などを見込んでいる。たとえば、進学で地方から上京してきた学生が地元の友人と時間を合わせ、互いに最寄りのラウンドワンに赴く。そして片方が店舗名とレーンの番号を指定する「LIVE de 指定マッチング」を用いれば、スコアまで共有して一緒にボウリングを楽しむことができる。

 ほかにも年齢や性別、人数をもとに見ず知らずの人と対戦できる「LIVE de フリーマッチング」など、これまでにないシステムが用意されている。これらの新システムを6月末までに国内のほとんどのボウリング場に投入する。ラウンドワンの杉野公彦社長は「(狙いは)新たな需要の創出にある」と話す。

 ラウンドワンはクレーンゲームやメダルゲーム、カラオケ、スポーツ系の「スポッチャ」などを手がけている。ボウリングは同社の売り上げの約25%を担う看板アミューズメントで、ほかのボウリング場チェーンが10~20店舗程度にとどまるのに対し、100店舗以上を唯一展開する国内最大手だ。

 日本におけるボウリングは幕末に長崎へ持ち込まれたようだが、その後は戦後に米軍基地内で楽しまれる程度。100年近く一部の人の間のスポーツだったが、1960年代半ばから急速に普及し、巨大なブームを迎える。

 スポーツや余暇社会学の専門家で、『ボウリングの社会学』という著書がある東京女子体育大学の笹生心太(ささお しんた)講師によると、「(1960年代)当時は『アメリカ文化への憧れ』から、サラリーマンを中心とする若い男女が仕事帰りに都市部のボウリング場へ向かった」という。

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最終更新:4/21(日) 5:50
東洋経済オンライン

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