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大阪桐蔭の元主将、早大・中川卓也が神宮で刻んだ“大記録”への第一歩

4/22(月) 11:04配信

週刊ベースボールONLINE

 神宮デビューから10打席目にして「H」ランプが灯った。早大の1年生・中川卓也(大阪桐蔭高)は東大2回戦で「六番・一塁」で先発出場。9回表の第5打席で2ボール1ストライクから4球目のスライダーを、鮮やかに中前へ運んだ。

「そんなに悪い打席が続いているわけではなかったので……ようやく、出てくれたな、と。飛んだところが悪かったり、(バットを)こすったり、(打球が)失速したり……。気持ち的にそんなに揺れることなく、でも、早く1本出したい気持ちはありました」

 中川は昨年、大阪桐蔭高を甲子園春夏連覇へと導いた主将だ。ドラフト1位で入団した中日・根尾昂、ロッテ・藤原恭大と同級生で、2年春を含めて3度の全国優勝を経験。昨年9月のU-18アジア選手権(宮崎)では侍ジャパンU-18代表のキャプテンを任されるなど、高校3年間は「世代No.1」と言っていいほどのキャリアを積んできた。

 2月に合流した早大でも早くから頭角を現し、今春から指揮を執る小宮山悟監督(元ロッテほか)も「スイングスピードが違う。すでにチームでもトップレベル」と絶賛する打撃センスで、リーグ戦前のオープン戦でも結果を残し、自らの力で定位置をつかんだ。

 しかし、開幕カードの東大1回戦ではチームが17安打13得点を挙げる快勝する中で、中川は先発で唯一、ヒットが出なかった(5打数無安打)。翌日の2回戦も3打席凡退の後、四球を挟み、5打席目でついに結果が出た。

 うれしいリーグ戦初安打も試合後、中川は淡々としたコメントに終始した。さすが、大舞台を経験したことだけのことはあり、少々のことで気持ちが揺れ動くことはない。この日の早大は第2試合だったが、第1試合では大阪桐蔭高でチームメートだった立大・山田健太が明大2回戦で、リーグ戦初本塁打。

「聞いただけ、です。頑張っているな、と。でも、試合が控えていましたし、自分は自分。ゲームに集中していました。いつもどおり、平常心です」

 1年生とは思えないオーラと落ち着き。中川は大学4年間の目標として「リーグ最多安打」と、明大・高山俊(現阪神)の持つ131安打の更新を狙っている。大記録への1本目で、スタートラインに立ったに過ぎない。

「甲子園とは違う雰囲気。すべてを経験として、自分のレベルを上げていきたい」

 大学野球において、投手、野手に限らず、1年春からレギュラーとして出場するケースは珍しい。中川はこれから4年間8シーズンで、どのような足跡を残していくのか興味が尽きないところ。神宮の歴史を塗り替える、稀代のヒットメーカーを目指してほしい。

文=岡本朋祐 写真=井田新輔

週刊ベースボール

最終更新:4/22(月) 12:14
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