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新人が職場に 昭和のノミュニケーションは本当に通用しない?

4/22(月) 7:10配信

日経BizGate

 ある会合で、40代後半くらいの、管理職やリーダーの皆さん(このときは全員男性)が、「仕事の計画だとか調整、指示出し、結果についてのフィードバックなどは意識してやっているけど、こと、部下やメンバーとの関係作りについては、普段からあまり意識していないなぁ」と話してくれた。

 私が「仕事で成果を出すことも大事ですが、そのためにも職場の人間関係作りは重要。特に、管理職がいかに若い部下たちと関係を築くか、彼らのモチベーションを上げたり、働きやすい環境を整えたりすることもまた、役割の一つですもんね」と言うと、「うーん、関係作りが大事だってのわかるんだけど、何をすればいいのだろう?」「お酒を飲みに行く、とか?」「そうだよなぁ、飲みに行くしか思いつかないなぁ」などと男性同士でため息をついた。

 ちょっと驚いて、「え?飲みに行く、という切り札一枚だけですか?」と私が突っ込むと、「飲みに行く以外に何があるんですか?」と数人がため息。

 シニア予備群の彼らにしてこんな感じだったので、50代以上ならより一層こうした思いの人が多いかもしれないと思った。

 人間関係作りは大事だとは思うが、それには飲みに行けばいい、と単純に思ってしまうのは、この世代にとって、いわゆる「ノミュニケーション」が普通に行われていたからだろう。

 何かいいことがあれば、お酒を飲みに行く。何かが終われば、打ち上げと称して飲みに行く。嫌なことがあれば、忘れるために飲もう!などと言って居酒屋に向かう。年末も年始も理由をつけて飲む。残業で遅くなったからといって飲む。いつでも理由をつけて、いや、理由がなくても「飲みに行く」という、ノミュニケーション全盛の時代に20~30代を過ごしたシニアにとって、ノミュニケーション以外で人と人との関係を作る方法が思いつかないというのもわからなくはない。

 しかし、若手世代は、感覚も取り巻く環境も変化している。公私の区別をきちんとつけることを好む人も増えた。仕事を終えたあとまで仕事関連の人と飲みに行くなんて、と思っている若手もそれなりにいる。

 子育て中となれば、男女に関係なく、夜、飲みに行く余裕などない。他にも、学校に通う、仕事後は、趣味に集中する、など、現代は、同僚と飲みに行くよりももっと大切でもっとやらねばならぬことを皆たくさん持っている。

 それに、今、上司や先輩がしつこく誘ってもしたら、「アルハラ(アルコールハラスメント)」にもなりかねない。実際、企業によっては、「上司から部下を飲みに誘ってはいけない。誘うだけで、パワハラの懸念がある」といった内規が設けられているところもあると聞く。

 けれど、「人間関係作り、と言えば、ノミュニケーション」と思い込んでいる世代は、「飲みに行けないなら、どうやって関係を育てればいいの?」と途方に暮れてしまうのだ。

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最終更新:4/22(月) 7:10
日経BizGate

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