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デジタル技術が進化すれば、「衣服のオーダーメイド」が当たり前になる

4/22(月) 8:12配信

WIRED.jp

多くの女性がそうであるように、その女性もジーンズを買いに行くことに不安を感じていた。なぜなら、よくある出来事にイライラさせられることになるからだ。

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同じサイズ表記でも実際はブランドによって違うし、うしろポケットの伸縮性やたるみ具合がしっくりこない。試着室に6着も持って入ったのに、結局は手ぶらで店を出て恥ずかしい思いをすることだってある。

いちばんいいと思ったジーンズでさえ、体形にぴったりというわけではない。たいていは、ヒップに合わせてワンサイズ大きいジーンズを購入してから、仕立て屋にウェストを詰めるよう頼むことになるのだ。

オーダーメイドの服を気軽に

その女性とは、GoProの元副社長ミーガン・リッチフィールドである。彼女は、客をそんなふうにがっかりさせない買い物の仕方があってしかるべきだと考えた。既製の服を仕立て屋にもち込む代わりに、注文仕立ての服を気軽に購入できたらどうだろう? ほかの女性のためにも自分がそれを実現できたら──。

その解決策は2018年に生まれた。彼女はスマートフォンを活用してオーダーメイドの服をつくろうと、スタートアップのRedthreadを設立したのだ。

顧客はRedthreadのウェブサイトから商品を選び、「フィッティングのための質問」に答える。そして、スマートフォンで全身の写真を撮影するという流れだ。それらの写真から採寸を示す3DデータをRedthreadが抽出し、顧客が好むフィット感と組み合わせて、オーダーメイドに仕立てる。

こうしたシステムによって、さまざまな体形に合う服を提供する以上のことが今後できるようになると、リッチフィールドは期待している。将来的には服の購入や販売、デザインのあり方などにも大きな影響を与えるだろう。

ランジェリーもオーダーメイドする時代

デジタル技術は、超パーソナライズ時代の幕を開けたと言えるだろう。

音楽の世界では、人々の曲の好みを左右してきたラジオが、音楽ストリーミングサーヴィスであるSpotifyのカスタムプレイリストにその威力を奪われた。FacebookとTwitterのフィードは、これまで読まれたり「いいね!」ボタンをクリックされたりしたものに基づいてニュース記事を配信している。また、アマゾンの電子書籍リーダー「Kindle」は、ユーザーが読みそうなお勧めの本を表示する。

しかし、クローゼットを開くとどうだろう。そこには、標準的なサイズであるがゆえの問題を抱えた、一般的な服で溢れかえっている。アパレル業界は大量消費という慣行から、いまだに抜け出せないでいるのだ。

こうした状況を変えたいと、数々の新たなスタートアップが願っている。

例えば、香港を拠点とするファッションブランド「Isabella Wren」もそのひとつだ。独自開発のボディスキャン技術によって、わずか数枚の写真から女性の体のサイズを正確に採寸する。このデータを利用してオーダーメードのジャケットやワンピース、パンツを販売している。Proper Clothも、似たような技術を利用してオーダーメイドのドレスシャツを仕立てる紳士服ブランドだ。

そしてランジェリーメーカーのSomaが展開しているのが、センサーとBluetoothチップが縫い込まれたスポーツブラ「スマート・ブラ」である。これを使えば、女性はブラジャーのぴったりなサイズを知ることできる。スマート・ブラを身に着けると、正確なサイズと体形が計測され、完全にフィットするオーダーメイドのブラが出来上がるのだ。

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最終更新:4/22(月) 8:12
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