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価格改定を繰り返すテスラの“柔軟性”に、消費者はついてこられるのか?

4/22(月) 12:37配信

WIRED.jp

オレゴン健康科学大学(OHSU)で遺伝学を研究しているブライアン・オルークは、自称“テスラファン”である。3年前に電気自動車(EV)の「モデル3」が発表されたときは、まだ生後6週間だった子どもを抱いて、予約者のリストに加わるために手付金を支払いに行った。

【写真】テスラ「モデル3」の“刺客”、北欧から現る

そして今年2月末、モデル3の標準モデル(ベースグレード)である「スタンダードレンジ」と、航続距離がわずかに長い「スタンダードレンジ・プラス」の購入受付がついに始まるというニュースが飛び込んできた。

オルークはプラスを購入して、オプションで半自動運転機能「オートパイロット」を付けることにした。これだけで3,000ドル(約34万円)の追加料金が必要になる。ところが、納車の直前になって販売店のスタッフは、さらに1,000ドル(約11万円)払えば、少し前に発売になった「ミッドレンジ」にグレードアップできると勧めてきた。

話はこれで終わりではない。4月になってテスラはモデル3の製品ラインナップや装備を変更し、“手の届く”モデルとして訴求してきた35,000ドル(約392万円)のスタンダードレンジを、オンラインの製品リストから外したのである。正直、腹が立ったとオルークは言う。

「販売中止のニュースを見たときは驚きましたし、怒りを感じました。2月末の販売開始はなんだったんだと、嘘をつかれたような気分でした。標準モデルなんてどこにも存在しないじゃないかと思いましたよ」

信頼を損なう価格変更

オルークのモデル3は、いまのところ家族には好評だ。納車は特に問題なく済んだし、地元のサーヴィスセンターの対応も満足のいくものだった。子どもたちは、車載ソフトウェアにおまけで付いている変な音(「おならモード」と呼ばれている)が大好きだ。

ただオルーク自身はというと、価格や装備の変更によってテスラへの信頼が損なわれたという。彼は「まだ代金の支払いも済んでいないのに」とぼやく。

テスラの広報担当者にグレードやパッケージの改定についてコメントを求めたが、返答は得られていない。ただ、最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスクは、顧客からの不満にTwitterでこう答えている。

「ほかの自動車メーカーは、誰が購入するかによって割引率やキックバックを大幅に変えている。実質的には値段を常に変えているのと同じだ。テスラの価格設定は透明だし、一貫性がある」

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最終更新:4/22(月) 12:37
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