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今年もハチャメチャぶりは健在。再び甲子園へ、白山高校の下剋上物語が開幕

4/22(月) 7:16配信

webスポルティーバ

 澄み切った青空の下、三重県伊勢市にあるダイムスタジアム伊勢の三塁側スタンドで40人を超える野球部員が応援歌を歌っていた。

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 音程より勢い重視の大合唱を聞きながら、三塁側ネクストバッターズサークル後方のスタンド最前列に座った畑公之は感慨深そうにつぶやいた。

「ほんの数年前まで、あそこには5人くらいしかいなかったのになぁ。父兄も数えるほどしか来ていなかったのにね。もう強豪校みたいですよね」

 畑は三重県立白山高校の正門から歩いて2分という近所で、クリーニング店を経営している。かつては部員不足のため活動しているかも怪しかった野球部のグラウンドから、打球音が店まで聞こえてくるようになった。そして野球部の監督に久居高校時代の同級生である東拓司が就いたことを知り、畑は「家城地区一番の野球部応援団長」になった。

 昨夏は菰野(こもの)、海星といった強豪校を次々と破り、「想像すらしていなかった」という甲子園出場の瞬間をその目に焼きつけた。8月には甲子園球場のアルプススタンドに足を運び、夢のような時間を過ごした。そんな経緯を目撃してきた畑だが、この日のスタンドの熱気を見ても、「強豪校らしくなった」とは言わなかった。

 新学期が始まり、白山の野球部には30人の新入部員が入部した。ただの30人ではない。1学年の定員120人が埋まらない学校の30人である。女子マネージャーを合わせれば3学年で部員71人の大所帯になった。それでも、練習試合にも頻繁に足を運ぶ畑には、白山はまだまだ未熟に映っているようだった。

 4月14日、この日は春季三重県大会1回戦が開かれていた。中勢地区予選を敗者復活戦から勝ち上がった白山の相手は、近年めきめきと力をつけている木本(きのもと)である。かつては「黒潮打線」の異名をとどろかせた古豪で、昨秋は三重県ベスト8まで勝ち上がっている。

 木本を率いるのは26歳の青年監督・川邊優治である。

「夏の白山の快挙は、僕にとっても刺激になりました。東先生にはいろいろと教えていただいていますし、連絡も取らせてもらっているんです。木本のある牟婁(むろ)地区から甲子園に出たチームはまだないのですが、だからこそ僕はロマンを感じるんです。『白山の次はウチや!』と狙っています」

 白山監督の東は試合前、「木本、メッチャ打つらしいんですよ……」と警戒心をあらわにしていた。部員は増えたといっても、甲子園をレギュラーとして経験したのは1番・サードの駒田流星のみ。昨秋の県大会は1回戦で鈴鹿に2対5で敗れており、チーム力のなさを痛感していた。

 だが、「打ち合いになると思った」という東の思惑とは裏腹に、試合は白熱した投手戦になった。白山先発の松葉立新(りゅうしん)は、120キロ台前半のストレートと緩いカーブで打たせて取る2年生左腕。なんの変哲もないように見えて、この投手には不思議なマウンド度胸がある。

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最終更新:4/22(月) 7:16
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