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「私は寝てないんだ!」印象的すぎる「謝罪会見」の平成史

4/22(月) 6:00配信

文春オンライン

「うゎぁ~この日本を~、あー世の中をぉ~変えたい」

 それは号泣というより絶叫だった。見た瞬間のインパクトはすごかったが、それが現役の県議だったことに衝撃が走った。

 平成26年(2014年)7月、政務活動費の詐取問題が発覚し、兵庫県議、野々村竜太郎氏が行った会見は見た人を驚愕させ呆れさせた。

「うゎぁ~この日本を~、あー世の中をぉ~変えたい」「命がけでぇ~。あなたにはわからないでしょうねぇ」と絶叫し、泣き喚く。自分は丁寧で真摯な人間だと強調するかのように、質問には耳に手を当てて目をつぶって聞き、口を手で隠して水を飲んだりとわざとらしい仕草ばかり。自己弁護が難しいと感じたのか、ある瞬間から泣き喚き始める。過ちも責任も認めず、謝罪や後悔の念も感じられない。反省の弁もなく、今後どうするかもない。

 自らの行為を誤魔化すためのパフォーマンスだったのか、それとも駄々をこねれば通ると思ったのか、人間性を疑いたくなる振る舞いだった。

「私は寝ていないんだ」

 トップとして言ってはならない一言だった。それも相手を指差してしまい、声は苛立っていた。平成12年(2000年)7月、集団食中毒事件を起こした「雪印乳業」石川哲郎社長の逆ギレは、トップの一言が企業のブランドイメージを失墜させるという顕著な例となった。

 雪印の牛乳を飲んで食中毒症状を訴えたのは13000人以上にのぼる。にもかかわらず雪印側の対応は後手に回り、会見の度に説明を二転三転させた。社長による会見が開かれるも、わずか10分で終了。会見後、石川氏はエレベーターに乗り込もうとしたところで記者らに囲まれると、彼らを指差し「いやそんなこと言ったってね、私は寝ていないんだ」と責めるような非難するような口調で言い放った。この一言で雪印は自己中心的で自分本位なマイナスイメージが強くなる。

 謝罪会見では感情のコントロールが重要である。特に怒りや苛立ち、憤りの感情には要注意だ。声にはわずかな感情の変化も表れるし、無意識の仕草は感情を強調することになる。感情的になれば、記者の後に世間の目があることもつい忘れてしまう。この事件は、日本のリスクマネジメントや企業広報において、最悪の事例とされている。

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最終更新:4/22(月) 11:57
文春オンライン

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