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53歳男性の安易な「年金を早くもらいたい」が危うい理由 専門家が教える定年後設計

4/22(月) 6:40配信

デイリー新潮

 年金、住まい、資産運用……そろそろ真剣に「定年後のお金」について考えないといけない、そんな現役世代の人たちに、創立16年のお金の学校「ファイナンシャルアカデミー」(https://www.f-academy.jp/)の講師陣が定年後の設計方法をわかりやすく指南します。第2回の講師は、前回の記事「53歳2児の父『ローンもあって老後が不安』」に引き続き、某大手証券会社出身でファイナンシャルプランナーでもある小野原薫先生。「知らないと絶対損! 公的年金の増やし方? !」と題して、公的年金をもらう上で必ず知っておきたい2つのことについて伺いました。

 ***

読者代表:吉田正史さん(仮名・53歳)
新卒で入った中小企業で営業として勤続31年。高校生の長女と中学生の長男を育てる2児の父だ。年収は650万円で、マイホームは35歳の時に35年ローンで購入したが、目下の不安は退職後のお金のやりくり。前回は定年後のお金を考える上で必須科目である「公的年金」について学び、やっとスタート地点に立てた感覚だが、とはいえまだまだ知識は不足している。

繰下げ受給

小野原先生:お話をお伺いしていたら、吉田さんはこれまで、お金のことをじっくり考える余裕もなく、仕事に家庭に邁進してこられたご様子ですね。

吉田さん:いやぁ、まさにその通りです。定年が見えてきてやっと気になり始めた感じで……。

小野原先生:そうですよね。世代的にも多くの方が結構同じような状況ですよ。…となると、「実は公的年金でも、毎回のもらえる金額を増やせる方法がある」だなんて、ご存知ないですよね? 

吉田さん:そんなことあるんですか? ! 

小野原先生:実はそうなんですよ~。そもそも公的な制度って、国が特に推進したい制度以外は積極的に国民に知らされていないことがよくあるんです。知らないと損をしてしまうような情報もたくさんあるので、ぜひ自ら情報を取りにいく姿勢は大切にしてくださいね。

吉田さん:はい!!! 

小野原先生:では今日は53歳である吉田さんに、特に大事な制度をお伝えしますね。

吉田さん:ぜひ!! 

小野原先生:「繰下げ受給」って聞いたことありますか? 

吉田さん:繰下げ……ですか。聞いたことないですね。なんだか金額が下がりそうな……。

小野原先生:(笑)。では一つ一つお教えしますね。まず公的年金は何歳からもらえるんでしたっけ? 

吉田さん:65歳です。

小野原先生:そうですね。実はこの「65歳からもらう」というのを変更することができるんです。例えば60歳で定年を迎えますという方で、「65歳で年金をもらうまでの5年間、全くの無職で収入がないのは不安です」という場合は、「繰上げ受給」と言って、例えば61歳とか、63歳とか、60歳の誕生日以降だったら65歳より前からもらうことができるんです。

吉田さん:おお! 早くもらいたいです! (笑)

小野原先生:ただし、その場合は1回1回もらえる金額が減るんです。

吉田さん:なるほど…。まぁそうですよね。

小野原先生:で、この逆もあって、それが「繰下げ受給」で。最近は65歳以降の雇用の機会も増えていますし「65歳になってもまだ働きます、年金はもらわなくても大丈夫です」という場合には、70歳まで年金受給を遅らせることもできます。

吉田さん:70歳まで、ですか……。ちょっと遠いですね(苦笑)

小野原先生:この場合はさっきの「繰上げ」の逆なので、66歳とか、69歳とか、65歳以降70歳の誕生日までの好きなところで受給を開始できるんですが、遅らせた場合は、1回1回もらえる金額は多くなるんです。そして、その増えた金額がその後ずっともらえるんですね。

吉田さん:そうなんですか! 死ぬまでずっと、ってのはいいですね。でも自分の寿命って分からないじゃないですか? 早死にしちゃったら、早くもらってた方が得じゃないですか? これを、選択するのって結構難しくないですか? 

小野原先生:まぁ、そうですね。

吉田さん:そこのところ、どんな風に考えていけば良いんでしょうか? 

小野原先生:参考値として「平均余命」をもとに考えてみるというのはどうでしょう? 

吉田さん:平均よみょう……。寿命ではない? 

小野原先生:そうです。寿命っていうのは、今生まれた0歳の人が何歳まで生きるか、というものを言うんですね。それに対して、「余命」っていうのは、余りの命。だから、0歳が何歳まで生きるかではなくて、例えば今すでに50年生きた人があとどのぐらい生きそうか、というものでして。

吉田さん:へぇ~。そんなものがあるんですね。

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最終更新:5/13(月) 13:44
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