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中国は2020年に米国と並ぶAI大国になる? トップクラスの研究で高まる存在感

4/23(火) 12:16配信

WIRED.jp

世界最高峰のコンピューターヴィジョン学会が2018年6月に開かれ、ある研究コンテストが実施された。コンテストで出された課題は、ふたつのカメラが異なる条件下において(例えば晴れた日と悪天候の日に)撮影した画像を解析するものだった。

中国が「AI超大国」になる動きは、もはや誰にも止められない

このコンテストは、グーグルとアップルがスポンサーを務めていた。両社は、こうした作業を得意とする人工知能(AI)ソフトウェアを利用して、自律走行車や拡張現実(AR)などの利益につながるプロジェクトを発展させようと考えていたのだ。

ところがコンテストに優勝したのは、まったく異なる目的と任務をもつ研究機関だった。中国人民解放軍の高等軍事教育機関である国防科技大学だったのだ。

トップクラスの研究でも米国に迫る中国

この一件は、AIに賭ける中国の野望と、この分野における中国の台頭を端的に示している。中国政府は17年に「次世代AI発展計画」を発表し、極めて重要な技術分野において20年までに米国と肩を並べると宣言した。米国と中国のAI研究動向に関する最新データを見る限り、中国はこの目標に迫っている。

ここ数年、中国の研究者によるAI論文数は米国の研究者のそれを上回っているが、研究の質と影響力を疑問視する声もあった。ところが、アレン人工知能研究所の新たな調査によると、AI分野のトップクラスの研究成果に絞っても、中国のシェアが急速に米国に近づいていることがわかった。

現在のペースでいけば、AIに関する主要学術文献に占める中国と米国の割合は、20年までに等しくなるだろう。

アレン人工知能研究所は文献検索エンジン「Semantic Scholar」を利用して、18年末までに刊行されたAIに関する研究論文200万本以上を集めて分析した。米国と中国のAI研究成果を比較したところ、新興AI研究大国としての中国の台頭が、17年に国家戦略が発表されるはるか以前から始まっていたことが明らかになった。Semantic Scholarのデータによると、05年以降、中国のAI論文数は一貫して米国を上回ってきた。

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最終更新:4/23(火) 12:16
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