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スペースがなくてもゴリゴリ抜ける。サンマクシマンという新型ドリブラー

4/23(火) 19:30配信

footballista

林陵平のマニアック技術論 Vol.3

海外の有名どころからマイナー選手まで幅広く網羅したゴールセレブレーションで話題になった東京ヴェルディの林陵平は、自他ともに認める「JリーガーNo.1の海外サッカーマニア」だ。そんな彼が“今見ておくべき選手”のスキルを徹底解剖。今回はニースの新星で、来季からのミラン加入が噂されているアラン・サンマクシマンの「ドリブル」について。

取材・構成 浅野賀一


ALLAN SAINT-MAXIMIN
アラン・サンマクシマン(ニース)
1997.3.12(22歳) 173cm / 67kg FW FRANCE


 サンマクシマンは“わかりやすい選手”ですね。

 初めて見たのはパトリック・ビエラがフランスのニースの監督になって、当時はバロテッリもいたので「どんなサッカーをしているのかな?」と試合を見てみたんです。そしたら、ドレッドヘアのすごいのがいるなと(笑)。もちろん髪型の派手さもそうなんですが、それ以上にプレーですね。今時珍しいドリブラーで、ボールを持ったら必ず仕掛ける。相手が1人、2人、3人でも行きますからね。『DAZN』のニースのハイライトシーンには常に登場してきますし、1対1の突出した能力を持っていて見ていてワクワクする選手です。

 今回は彼の「ドリブル」を取り上げますが、基本現代サッカーはスペースがなくなってきているので、昔いた(元ブラジル代表の)デニウソンみたいな正真正銘のドリブラーは減ってきています。そんな中でこれだけ仕掛けられるのは強烈な自信がないとできません。個で打開できる選手はチームとしても重要で、そこで1枚はがせたら大きなチャンスになります。FWの立場で言わせてもらっても、ペナのサイド深くまで侵入して折り返してもらうと、DFがボールとFWを同一視野に収められなくなるのでマークの逆を取りやすくなるんですよね。だから「角を取れる選手」はFWとしてもやりやすいです。

 ドリブルの技術にも何パターンかあって、サンマクシマンは両足、足裏、シザース全部やりますね。自分がスピードに乗っているとDFの想定よりもワンテンポ、ツーテンポ早いタイミングでボールをスペースに蹴って、そのままスピードで振り切るパターンがよく見られます。ボールを離すタイミングが普通の選手よりも早いので、DFが自分の間合いに持ち込めずに後ろに走らされてぶっちぎられるケースが多いですね。単純なスピードだけでなく、止まっている場合はボディフェイントやシザースで相手のバランスを崩してから抜く技も持っています。

 あと今風だなと思うのは、ゴリゴリ体をぶつけながら抜けるんですよね。つまりどういうことかと言うと、スペースがない密集でも強引に突破できるんです。体の強さがあって、瞬発力もずば抜けているから、急なスピードアップとストップができる。だから、DFが切り返しやキックフェイントにすごく引っかかるんですね。緩急の使い分けもうまいです。

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最終更新:4/23(火) 19:30
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