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ヘルタ監督が明かす“辞めどき” 「監督の進退を決めるのは選手」

4/23(火) 21:01配信

footballista

「いくばくか気持ちが軽くなった」

 4月16日、約4年半に渡ってヘルタ・ベルリンを率いたパル・ダルダイ監督が、今季終了後にチームから退くことが公式に発表された。発表から3日後の4月19日、地元ベルリンの各紙との談話の中で、「いくばくか気持ちが軽くなった」とダルダイ監督は本音を明かした。

 3月2日のホームでのマインツ戦(2-1)を最後にリーグ戦5連敗。今季の1部残留は決定的、目標としていた欧州カップ戦出場権獲得も実質不可能になり、新たなモチベーションを見つけるのが難しい状態に陥ってしまっていたのだ。

 元ハンガリー代表選手でもあり、ヘルタのレジェンドでもあるダルダイがトップチームの監督となったのは、2015年の2月。降格の危機にあったクラブは、ハンガリー代表とヘルタのU-15チームの監督を兼任していたダルダイに白羽の矢を立てた。1997年の1月に20歳でベルリンにやって来て以来、ヘルタ一筋の男に賭けたのだ。

 残留を果たしたクラブは、その後ヨーロッパリーグに参加するまでの成長を遂げ、下部組織からの生え抜き選手が定期的に主軸になるなど、クラブの安定化に貢献した。

 その功労者の解任の噂が流れ始めた4月中旬、ダルダイは自身の運命を予感するような談話を『シュポルトビルト』に行っている。

「もし、選手たちがダルダイに魅力を感じないようなら、私は去らなければならない」

 選手としても長いキャリアを誇るダルダイは、監督交代に至るロッカールームの中での動きも熟知している。豊富な経験を経て培った皮膚感覚を通じて、自身の”辞めどき”を感じていたのかもしれない。

「監督が去らなければならないときは、大抵の場合、マネージャーや会長から動き出すことはない。監督の進退を決めるのは、いつも選手なんだ」(ダルダイ)

チームの安定とマンネリ化は紙一重

 ダルダイは選手時代を振り返りながら、選手の目線から監督交代に至るまでの流れも説明した。「監督がクビになるときは、チーム全体の意見が一致していた。選手たちは皆で『オレたちはどうする?』とお互いに話し合うんだ。そうして、監督に対して不支持を示すサインが出るようなら、遅かれ早かれ、その監督はチームから去るのさ」。

 退任の発表後、自身の状態に対して冷静に評価を下すダルダイに比べ、感傷的になっていたのは選手たちだった。ヘルタでドイツ代表にまで成長したニクラス・シュタルクは、「監督は、称賛を受けるに値する仕事をしてくれた。シーズン終了後には、彼のためにパーティーを開くよ。そのためには、コーチングスタッフを気持ちよく送り出すために、勝ち点を取らないといけない」と話す。

 選手たちから支持を受けながらも、終盤はモチベーションの維持に苦しんだダルダイ監督。その姿は、チームの「安定化」と「マンネリ化」の境界が紙一重であることを示している。

「毎日、非常に大きなエネルギーが必要だったことに気づくんだ。去年、一度言っただろう。『たぶん、キツイ仕事になるだろう』とね。(退任が決まった)今は、いくばくか気持ちも楽になったし、休養が必要なんだ」

 重責から解放されるダルダイは、どこかホッとしたような表情を見せていた。

最終更新:4/23(火) 21:01
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