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全幅2m超! ビッグな新型BMW X5は日本の道で真価を発揮出来るか?(最速公道試乗記)

4/23(火) 21:20配信

GQ JAPAN

X5が大きく変えたSUV市場

そもそもBMW X5のようなSUVは BMW X5以前、地球上に存在しなかった。ということは自動車ファンであれば記憶しておきたい。1999年、初代X5は世界初のオンロード用高性能SUVとして登場し、自動車の歴史を変えた。

それまでエンジン横置きの乗用車用プラットフォームを使った高級SUVとして、トヨタ「ハリアー」、別名レクサス「RX」があった。けれど、縦置き後輪駆動ベースのドイツものとしては史上初だった。

X5のあと、ポルシェが「カイエン」を投入し、メルセデス、アウディが続いた。そして、ジャガー、マゼラーティにベントレー、ランボルギーニにロールズ・ロイスまでもがつくっちゃうというプレミアム・ブランドSUVの百花繚乱状態を出現させた。

BMW X5は自動車の標準形をセダンからSUVへと変える革命に火をつけたのである。

もうひとつ、X5というと、筆者は2009年公開の「しあわせの隠れ場所」というアメリカ映画を思い出す。コインランドリーで寝起きしているホームレスの黒人の中学生ぐらいの少年を、サンドラ・ブロック演ずる白人のお金持ちの夫人が拾って、じゃなかった、引き取って、家族同様の愛を注ぐ。少年は学校に行けるようになり、やがてアメリカン・フットボールのプロ選手になる……というシンデレラ・ストーリーである。

黒人と白人、貧者と富者の対立云々が語られるアメリカにあって、なんとまあ実話だそうで、そこにアメリカの凄みを感じる。

で、サンドラ・ブロック演ずる主人公のクルマが、何世代か前の、当時のおそらく最新のX5で、彼女はこのSUVでもって学校の送り迎えとか買い物とか女性同士の集まりとかに出かけていく。アクティブなママの実用の道具として、まことに使い勝手がよさげで、高級SUVの存在理由というものに得心した。

新型X5はようするに、このような用途にピッタンコな高級車としてアップデイトされている。リアゲートがレンジ・ローバーみたいに上下分割して開くのも見落とせない。高性能3眼カメラを使った最新の運転アシスト機能も付いている。

筆者の個人的見解によると、新型X5は新しい「しあわせの隠れ場所」なのである。隠れ場所としては大きすぎるような気もするけれど、狭い隠れ場所にしあわせが潜んでいる、というのもしあわせな感がしない。水前寺清子も歌っていた。♪しあわせは歩いてこない。だから歩いてゆくんだね。ワン・ツー、ワン・ツー~

新型X5があれば、(しあわせ探しも)だいぶ楽である。

文・今尾直樹 写真:安井宏充(Weekend.)

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最終更新:4/23(火) 21:20
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