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枝野「立憲民主党」はどこへ向かおうとしているのか ライバルは自民党ではなく共産党?

4/23(火) 7:00配信

デイリー新潮

 立憲民主党は一体、何を目指し、どこに向かおうとしているのか。この枝野幸男代表率いる野党第一党には、政権交代を成し得るという気概も実力も感じられない。一昨年秋の結党直後の期待も勢いも大きくしぼみ、まさに「ネズミを捕らないネコ」だ。しかし、所詮、政権担当能力なぞ望むらくもない。“正体”はやはり隠せないのである。

「反安倍」で鳴らすフリーアナウンサーの吉田照美氏が4月上旬のインターネット番組でしびれを切らすように語った。

「立憲民主、枝野さんはなんであんなんなったのか? 支持率もどんどん下がっている。野党共闘しない限り安倍1強は崩せない。なぜ相変わらずああなのか」

 同番組で対談した弁護士の倉持麟太郎氏は「60人くらいの野党第一党を維持するためだけではないのか」と返した。

 立憲民主党シンパとされる両氏の嘆きは、この党と枝野氏に募らせる昨今の失望感だった。

 同様の思いを抱く支持者は少なくなかろう。しかし、そもそも「買いかぶり」だったのである。支持層が“本性”に気づき始めたということだ。

 2017年10月の衆院選直前。民主党と希望の党の合流騒ぎの中で、“排除”されて行き場をなくした面々の“救命ボート”として枝野氏が急ごしらえしたのが立憲民主党だった。

 希望の党を旗揚げした小池百合子東京都知事に「排除の論理」でいじめられている枝野氏――。そんな構図が有権者の間で浸透したのが渡りに船だった。

 選挙戦では「党」より「枝野」を前面に押し出す戦略をとった。日本人特有とされる「判官びいき」も追い風となった。立憲民主党は結党から20日間で改選前の3倍超となる55議席を獲得して野党第一党に躍進した。

 あれから1年半。当時の熱気は“バブル”に過ぎなかった。運とタイミングに救われた「たまさかの躍進」だったのだ。

支持率3%

「立憲民主離れ」は数字に如実に表れている。各マスコミの世論調査でもピークは10%台半ばを超えていた政党支持率もこのところ1桁台の低空飛行を続ける。読売新聞が4月1日と2日の両日に実施した調査では政党支持率は3%に落ち込み、毛色が近い共産党と遂に並んだ。

 先の統一地方選で立憲民主党は、道府県議選で党籍を持つ現有議席から議席増を果たしたものの、国民民主党と足した獲得議席は前回2015年の民主党(当時)の7割にとどまった。

「民主党政権が失敗したのは自民党から政権奪取するために安易な合併を繰り返してきたからだ」。そう頑なに考える枝野氏の政治哲学は否定しない。「急がば回れ」とばかりに時間をかけて党の足場を固め、政権構想を練り上げる――という枝野氏の筋書きも、民主党政権時代の蹉跌を踏まえてのものだろう。

 しかし、政権交代に賭ける本気度、真剣味が伝わってこないのが現実である。野党第一党として政権打倒のために選挙や国会対策で野党共闘を主導することは責務だが、それに冷淡な枝野氏の姿勢は、利己的、独善的と言わざるを得ない。

 もともと「理屈は3人前。情はゼロ」(国民民主党幹部)と評される枝野氏だ。そんな孤高の党首を抱き、野党内で「1強」を謳歌してきた立憲民主党が、民主党時代からお得意だった“ブーメラン”に見舞われているのである。それこそが支持率ジリ貧につながっている要因ではないのか。

「純化」路線に固執するあまり、夏の参院選に向け、特に2人区以上での国民民主党など他の野党との共闘体制構築に背を向ける光景は、先の衆院選で排除されたことで幸いにも“希望”をつかんだ「成り上がり政党」が、逆に“排除”というリベンジに動いているように映る。

 また、安倍晋三首相の政権運営をことごとく「傲慢」などと攻撃するが、実は枝野氏自身が手を組むべき他の野党に対して「傲慢」になっていると受け止められても致し方あるまい。

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最終更新:4/23(火) 7:00
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