ここから本文です

高沢秀昭 山内監督&落合の“直伝”で打撃覚醒した88年首位打者/プロ野球1980年代の名選手

4/24(水) 16:01配信

週刊ベースボールONLINE

88年“10.19”で近鉄の夢を打ち砕く

 長いリハビリを経て、85年に一軍復帰。28日の日本ハム戦(後楽園)で復帰後の初本塁打を放ち、二塁を回った頃には涙が止まらず。この試合で勝利投手となった村田兆治も右ヒジ手術から完全復活を遂げたばかりだったが、お立ち台で「今日は高沢に話を聞いてやれ」と語り、さらに感激したという。骨折の影響で、しっかり右足に体重を乗せて打つことが次第にできなくなったが、左右に体を揺らして右足に体重が乗ってから球を見て打ちにいくようにして克服した。

 ハイライトは復帰4年後の88年だ。リーグ最多の158安打を放ち、打率.327で阪急の松永浩美をしのいで首位打者に輝いたが、ロッテは最下位に沈む。そしてシーズン最終戦が本拠地の川崎球場に近鉄を迎え撃つダブルヘッダー“10.19”だ。敗れれば近鉄の優勝が決まる第2試合、1点ビハインドの8回裏一死から同点のソロ本塁打。そのまま試合は延長10回、引き分けに終わる。日本中のファンが見守る大一番で、最下位のチームから近鉄の夢を打ち砕く意地の本塁打だった。

 89年オフに高橋慶彦ら3人とのトレードで水上善雄とともに広島へ移籍。守備固めや代打がメーンとなるが、金田正一監督に請われて91年5月に金銭トレードでロッテへ復帰した。翌92年オフに現役を引退するまで、

「(野球を)楽しいと思ったことはなかった」

 と振り返る。日々、数字や結果の出る世界で困難と戦い、自分の打撃を模索し続けた男だ。

写真=BBM

週刊ベースボール

2/2ページ

最終更新:4/24(水) 17:37
週刊ベースボールONLINE

記事提供社からのご案内(外部サイト)

週刊ベースボールONLINE

株式会社ベースボール・マガジン社

野球専門誌『週刊ベースボール』でしか読めない人気連載をはじめ、プロ野球ファン必見のコンテンツをご覧いただけます。

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事