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敗色濃厚の中国不動産業、海外巨大事業もピンチ

4/24(水) 12:13配信

Wedge

 私が視察した2か月後の2018年8月27日、マハティール首相はついに、「フォレストシティの外国人向けの販売を中止させる」と表明した。「外国人購入者にはビザを与えない。マレーシア人のための街建設ではないからだ」と単純明快にその理由を説明した(2018年8月27日付「チャンネルニュースアジア」)。

 フォレストシティはジョホールバル地域の不動産相場を大きく上回っており、マレーシア国民の収入水準を考えると、手の届かない物件だ。マハティール氏の決断は正しい。一部の政治家や利権団体のためのプロジェクトは国益に合致しない。

 フォレストシティの前途はどうか。開発にまだ着手していない大半は、埋め立ても含め大幅な計画見直しを迫られるだろう。中国企業は往々にして政治と絡めてビジネスを進めたがるが、政治は諸刃の剣でもある。

基幹産業になり得ぬ不動産、中国の苦闘

「活下去」。万科の絶叫はある意味、中国の不動産業の苦境を代弁しているように思える。今年に入っても一向に状況の改善が見られない。

「中国のマンションを中心とした住宅販売が変調をきたしている。万科企業など住宅大手4社の2019年1月の販売額は前年同月に比べ3割超も減少した。上海や深●(土へん+川)をはじめ主要都市の価格高騰が収まり、投資資金の流入にブレーキがかかっている。需要の頭打ちが長引けば、財政を土地売却に依存する地方政府の資金難や建設・不動産などの雇用悪化を通じて景気への悪影響は避けられない」(2019年2月15日付「日本経済新聞電子版」)。

 基幹産業とは、一国の経済発展の基礎をなす重要産業を指す。ドイツは機械・自動車、イギリスは金融、フランスは文化、スイスは精密機械・観光、日本は電機・自動車、台湾は半導体、シンガポールは金融・フィンテック……。中国の基幹産業は不動産だった。バブルになりやすい不動産の脆弱性に気付いた中国は「脱不動産」を図り、IT産業に力を入れ、サプライチェーンの上流を抑えようと乗り出したわけだが、これも今、米国との貿易戦争の最中にある。

 生き残りを賭けた中国の不動産業の苦闘は今も続いている。

■修正履歴:2ページ目の「フォレストシティ」の中国語名が誤っておりましたので訂正いたしました。(2019/04/26 13:06)

立花 聡 (エリス・コンサルティング代表・法学博士)

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最終更新:4/26(金) 13:06
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