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原油市場の動向と見通し

4/24(水) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

ピクテ投信投資顧問株式会社が、日々のマーケット情報を分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

ポイント

石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」の協調減産が原油価格を支えると思われます。もっとも、再び供給過剰が発生するまでとの条件付きですが・・・。

要約

・原油価格は、2018年秋の大幅下落の後、2019年年初以降はいくつかの理由により下値圏を形成したものと思われます。現時点で最も注目されるのは、足元の原油価格の急騰が持続可能か、あるいは昨年と同様に今年も変動の激しい状況が再現される可能性があるかということです。

・国際エネルギー機関(IEA)の最新の年次報告書は、上記の疑問に答えるものであり、世界の原油需給を再評価する際の手掛かりにもなると考えます。

・世界の原油需要は、2018年から2024年にかけて日量700万バレル増加することが予想されます。産油量が上限に達する「ピーク・オイル」は遠い先のこととなりそうです。

・2019年の原油価格は、新興国の安定した需要と、従来予想を上回る先進国の需要の伸びに支えられると考えます。

・世界の経済活動を占うピクテの景気先行指数は、先行きを期待させる兆しが散見されることを示唆しています。世界経済は、年内の景気後退局面(リセッション)入りを回避し、緩やかな経済成長が原油需要を支える可能性があると思われます。

・世界の原油生産は、2018年から2024年にかけて日量690万バレル増加することが予想されます。増産分の大半は、OPEC加盟国であるイラクを除き、OPEC非加盟国によるものと見られ、米国は世界最大の産油国であり続けると考えます。

・OPECプラスは、2018年12月の減産合意を遵守することで、米産油業者の供給制約がもたらした「つかの間の好機」を最大限に享受しています。

・2018年下半期に見られた極度の供給過剰は減産によって大幅に改善され、足元の需給は均衡点に近づいています。年内の需給は、米国に新設されるパイプラインの稼働時期次第となりそうです。米国の原油輸出が大幅に増加するならば、OPECプラスは減産から市場シェアの拡大へと戦術の転換を迫られる可能性が高いと考えます。

・そのような状況が実現すれば、原油市場は極度の供給過剰に陥るリスクを冒すこととなりかねず、原油価格(北海ブレント)は1バレル=50ドル台前半にまで下落する可能性も否めません。もっとも、米国の新設パイプラインの多くが稼働し始めるのは2020年に入ってからのことになると思われます。

・OPECプラスの目下の関心事は、油価の(相対的な)高値に乗じて「つかの間の好機」を享受することにありそうです。OPECプラスが今年下半期の減産延長に係る決定を6月以降に先送りしたことは、OPEC加盟国が米国の産油量の変動を注視していることを示唆しています。

・足元の状況は、北海ブレント価格が年内は1バレル=60~70ドルのレンジ内で推移するとの見方を支持すると考えます。年末の油価については1バレル=70ドルとの従来予想を維持します。

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最終更新:5/16(木) 18:09
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