ここから本文です

原油市場の動向と見通し

4/24(水) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

先行きを期待させる兆しも散見される

とはいえ、先行きを期待させる兆しも散見されます。世界貿易の動向を占う指標とされる鉄鉱石輸出指数は、2018年10月から2019年1月にかけての大幅な低下(2018年12月は前年同月比-2.1%)の後、2019年3月には同+0.1%と小幅ながら反発しています。

世界の金融を取り巻く状況も先行きを期待させる一因です。各国の金融当局は、2018年末には引き締め姿勢を強めていたのに対し、2019年年初以降は積極的な緩和に転じています。こうした政策転換は、数ヵ月後に市場心理が改善する前兆となりうることが、過去の例から確認できます。

経済成長は緩やかだが、景気後退には至らない

出所の異なる複数の指標が、年内のリセッションは回避できる公算が高いことを示唆しています。ただし、そこには多くの不確実性がある点には留意が必要です。
 

米中の貿易協議が好ましい方向に急展開していることも、年内の景気後退リスクを完全に排除する鍵となるかもしれません。

世界の購買担当者景気指数(PMI)と港湾航行統計を基に世界の経済活動を測るピクテのモデルは、世界の実質GDP(国内総生産)成長率が、今後数四半期のうちに前年同期比+3.6%から同+3.3%に減速する公算が高いことを示唆しています。従って、リセッションの回避は可能だと思われます。

世界の原油供給

世界の原油生産は、2018年の日量1億10万バレルから2024年には同1億700万バレルへと、6年間で同690万バレル増加することが予想されます。この見通しには、ベネズエラの減産の継続と米国の制裁を受けたイランの減産ならびに両国の減産を埋め合わせる米国の増産が加味されています。ブラジル、イラク、ノルウェーおよびガイアナについても大幅増産が予想されます。

米国では、テキサス州パーミアン盆地の送油能力が2018年の日量350万バレルから2024年末には同800万バレルに拡大することが予想されます。米国は2024年までに日量510万バレルの原油輸出能力を有する世界最大級の原油輸出国になることが予想されます。

世界の原油生産は、2018年下半期に日量+340万バレル(前年同期比)と急増した後、主にOPECプラスの減産による急速な減少が予想されます。2018年12月の減産合意の成果としては、2月に日量1,010万バレルを生産したサウジアラビアが、3月には同980万バレルまでの減産を口頭で約束する等、合意の遵守以上の減産を行ったことが確認されています(減産合意によるサウジアラビアの生産割当は同1,030万バレル)。

一方、ロシアは減産を先送りしており、2月の生産は日量1,134万バレルと僅か8万5,000バレルの減産を行ったに過ぎず、合意で割り当てられた生産量を14万5,000バレル上回っています。ロシア当局は、今後は合意を遵守する意図があることを繰り返し表明しています。

3/5ページ

最終更新:5/31(金) 17:33
幻冬舎ゴールドオンライン

記事提供社からのご案内(外部サイト)

富裕層・企業オーナー必読!「知識武装し、行動する」ためのWEBメディア。「資産防衛」に関する最新情報とノウハウを配信!

幻冬舎ゴールドオンラインの前後の記事

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事