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タックル職人で、生粋のリーダー。ラグビーW杯に間に合ったある男。

4/24(水) 17:01配信

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 ラグビー最強国ニュージーランドの原石たちを粉砕した。

 日本代表候補で編成した特別チーム「ウルフパック」が4月20日、千葉・市原で強化試合を行い、スーパーラグビーのハリケーンズの下部チーム「ハリケーンズB」を66-21で圧倒。この快勝劇でゲーム主将を務めたピーター・ラブスカフニの言葉は、充実感に満ちていた。

 「今日の結果は満足しています。これまで積み重ねてきたハードワークによるものだと思います。メンバー外の選手たちも貢献してくれました」

 今年2月初旬に始動した代表強化合宿は、6週間にわたる東京、千葉、沖縄でのハードワークを経て、3月下旬に「ウルフパック」としてニュージーランド遠征へ。初戦となったハリケーンズB戦には敗れたが、第2戦ハイランダーズB戦で初勝利を挙げた。

 現在、日本代表候補は約60人いる。候補選手をサンウルブズにも送り込んで強化するが、本隊はジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC)率いるウルフパックだ。

代表資格を満たすのは夏。

 ラブスカフニはこのウルフパック強化試合のここまでの全3戦にフランカーで先発。今回は日本代表のリーチマイケル主将が恥骨を痛めた影響もあり、ジョセフHCが「リーダーシップを評価している」というラブスカフニがゲーム主将を担った。

 南アフリカ・ブルームフォンテーンに生まれた身長189cm、体重105kgの30歳は、2016年にトップリーグのクボタスピアーズに加入した。

 ラグビーの代表資格の要件である「36カ月以上の継続居住」を満たすのは、本人いわく今年の7月下旬だ。

 驚くべきは、来日4年目で代表候補チームのゲーム主将を任され、チーム内では堀江翔太、稲垣啓太、田村優、松島幸太朗らと共にリーダー陣に加わっていること。まだ日本代表資格がなく、キャップ数がゼロであるにも関わらずだ。

平均タックル数はリーグ1位。

 ラブスカフニが所属するクボタのチームスタッフは、その人柄に感心している。

 4月上旬のこと。ウルフパックとして活動していたラブスカフニはニュージーランド遠征から帰国し、約1週間の休養を過ごしている――そう理解していたクボタのチームスタッフは、ラブスカフニが突然グラウンドに現れたので驚いた。

 「1週間の休みのはずなんですけど、チーム(クボタ)の練習にひとりで来て、黙々と走ってるんですよね。スタッフのところにもやってきて、みんなとちゃんと会話するんです。休んでほしいので、ヘッドコーチから連絡はしていませんでした。自分でチームのスケジュールを調べているんです」(クボタ・チームスタッフ)

 もちろんプレイヤーとしての信頼度も高い。

 '18年のスーパーラグビーで、初参加のサンウルブズで7試合に出場したラブスカフニは、1試合の平均タックル数がリーグ1位だった。ニュージーランド代表のサム・ケイン、オーストラリア代表のマイケル・フーパー主将も及ばないのだ。

 世界最高峰のタックル職人であることを証明するこのデータを本人に伝えると、蕎麦が大好物という寡黙な職人は「これからも可能な限りタックルをします」と嬉しそうにした。

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最終更新:4/24(水) 17:01
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