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奇跡の一瞬を切り取った地球の名作写真、「アースデイ」に寄せて

4/25(木) 11:44配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

今年の米国のテーマは「種の保全」

 私たちの地球を彩るサンゴ礁や豊かな森、そしてたくさんの生きものたち。しかし、この星に暮らす生きものの種類はいま減り続けている。温暖化による海水温の上昇でサンゴ礁は失われ、かつて森が広がっていた地域では伐採が進み、人と野生生物の共存はますます難しくなっている。

ギャラリー:奇跡の一瞬!心ふるえる地球の名作写真50点

 こうした問題にスポットライトを当てるため、2019年4月22日の「アースデイ(地球の日)」における米国のテーマは「種の保全」に設定された。そのため、アースデイに関わる人々は、どれほど多くの種が絶滅の危機に瀕しており、彼らを救うにはどうすべきかを強くアピールした。

 だが、絶滅しかけている種を救うには、地道な取り組みが必要だ。

 地上でも海の中でも、野生生物が安心してすめる保護区を作ろうと、環境活動家たちは日々奮闘している。ナショナル ジオグラフィック協会も、瀬戸際の生きものたちを絶滅から守るために、2030年までに世界の30%を保護区にしようという活動を、他の環境保護団体とともに行っている。

 美しくて、ときに力強く、ときにもろい私たちの地球はさまざまな顔を見せるが、ときおり奇跡の一瞬ともいえる表情をのぞかせることがある。そんな瞬間を切り取った1枚が、たとえば、このナミブ砂漠の朝の風景だ。

 アフリカ南西部のナミビアにある、世界有数の高さの砂丘を誇るナミブ砂漠は「世界最古の砂漠」と言われる。シルエットのアカシアは枯れ木だが、酸化鉄によって赤く染まった砂地にはわずかに水分が含まれ、過酷な環境にも耐えられる生きものたちが暮らし、独特な生態系を築いている。

 しかし、この生命の営みは、ささいなことがきっかけで乱れてしまう。気候のわずかな変化によって、砂漠の生態系そのものが崩壊するのではないかと地元の人々は不安を募らせている。

 環境保護を憲法に盛り込んでいるナミビアでは、国土の4割を国立公園などとして管理している。アースデイは1日限りだが、絶滅の危機に瀕する生きものたちを守るには、日々の取り組みが大切であることをあらためて心に留めておきたい。

文=SARAH GIBBENS/訳=鈴木和博

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