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ゲイの僕が好きな人と共同生活した、悪夢のような3ヶ月

4/25(木) 17:00配信

文春オンライン

 離れているから、ほっちゃんが寂しい思いをしているだと? 贅沢な女め! 僕なんか、毎晩隣に寝ていても、ハセが愛してくれることは無いのに! これまでも、これからも一生! 

 ハセを好きになってから、泣いたり笑ったり、怒ったり悲しんだり、たくさんしたな。

 ハセを好きなこと、もう疲れたよ。ハセを嫌いになれたらいいのに……。

片思いする僕の気持ちは、女友達にもわからなかった

 泊めてくれそうな、一人暮らしの同級生の家に行き、ベルをならした。

「はーい。あらななぴぃ、べしょべしょじゃん!」

「映里、今日、泊めてくれない?」

「実はハセから連絡きてたよ、そっちに行くかもって」

「ハセ」という言葉を聞くだけで心臓がもがれたような痛みを感じる。映里は僕にフカフカのタオルを手渡してくれた。映里は学校で一番仲の良い女友達だ。

「他にはなんか言ってた?」

「何でななぴぃが怒ったのか、わからないって言ってたよ」

「ハセが毎晩彼女と電話するのがムカつくの」

「なんでムカつくの?」

「だって……。内容がキモいんだもん……」

「泣くほどムカつく電話の内容なの?」

「内容もそうだし、ハセの彼女が嫌いなの」

「ハセの彼女のどこが嫌いなの? 何かされたの?」

「何もされてないけど、僕はハセの友達として……。とにかくほっちゃんが嫌いなの」

「でもハセは彼女のことが好きなんだから、友達として見守るしかないんじゃない?」

「イヤだね! 早く別れさせたい! あのクソ女!」

「何かされた訳でもないのに、なんでそんなにハセの彼女のことを嫌いになるかがわからないわ」

 映里は眉間にシワを寄せて、僕の気持ちを少しでも察してくれようとしていたが、どうにもよく分からないようだった。それもそのはず、僕がハセを好きなことは誰にも言ってないのだから仕方がない。僕の気持ちをわかってくれる人は、周りに誰もいなかった。だから僕にとって、ハセと同居した3ヶ月間は、苦痛でしかなかったのだ。 

(続き「 3度目の失恋を経験して、ゲイの僕が気づいたこととは 」を読む)
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七崎 良輔

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最終更新:4/25(木) 20:57
文春オンライン

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