ここから本文です

靴も買えないロシアの庶民生活、格差は極限に

4/25(木) 6:15配信

JBpress

 ロシア連邦国家統計局は4月1日、2018年度の家計状況の調査結果を発表した。調査は対面方式で、昨年9月にロシア中の6万世帯を対象に行なわれた。

 この種の調査は伝統的に行われており、内容的には新しいものではない。しかし、ある「失言」のために、必要以上に世間の注目を集めてしまった。

 この調査では、実際のロシア国民の生活レベルを知ることのできる質問が並んでいる。

 「各シーズンに対応した2足目の靴を家族全員に買えるか」

 「一年中いつでも果物が買えるか」

 「使えなくなった家具を買い換えられるか」

 「誕生日や新年にお客を自宅に呼べるか」

 「急な出費に対応できるか」

 などだ。このうち靴については、調査対象世帯の3分の1以上(35.4%)が「買えない」と回答。

 この結果に対して記者にコメントを求められたドミトリー・ぺスコフ大統領報道官は、戸惑いをあらわにして、次のように話した。

 「それについてコメントするのに困惑します。なぜ、まさに『靴』なんでしょうか?」

 「どうして3分の1なんでしょうか。その数字は一体どこから来ているんですか?」

 「正直に言えば、この数字について国家統計局が解説してくれたら、ありがたいのですが。我々はその数字を理解するのに窮します」

 この的外れのコメントを、冒頭では「失言」と紹介したが、本人はどこまでも空気が読めず、失言とは思っていない。

 ペスコフ報道官の発言に関するニュースは瞬く間に広がり、庶民の「がっかり感」は増大した。

 3分の1の家庭で、サブの靴が買えずにメインの靴を履きつぶすしかない、という状況自体には誰も驚いていない。

 しかし、国の支配層が庶民の生活ぶりを想像することもできない、想像するフリすらしない、という意味で、がっかりしたのである。

 数日後、国家統計局から詳細な説明を受け取ったペスコフ報道官は、次のように話した。

 「そういう調査が行われていたことは知りました。しかし以前と同様に、この科学あるいは社会調査が行われた基準の理解について窮しています」

 「なぜ話は靴(の購入)についてなのか、やはり私には理解できません。おそらくこのパラメーターは、何かを物語るもので、何かによって説明されるものなのでしょう」

 「調査についてはもちろん、(ウラジーミル・)プーチン大統領にも報告されています」

 そして、この家計状況調査は、アカデミックな性格を帯びているため、付属的な観点から捉えるべきだとの見解を示した。

1/3ページ

最終更新:4/25(木) 6:15
JBpress

記事提供社からのご案内(外部サイト)

JBpress PremiumはJBp
ressが提供する有料会員サービスです。
新たな機能や特典を次々ご提供する“進化
するコンテンツ・サービス”を目指します。

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事