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トヨタの次期社長候補、現社長・章男氏を叱り飛ばした元上司

4/26(金) 7:00配信

マネーポストWEB

 トヨタ自動車の名誉会長、豊田章一郎氏が日経新聞の名物コラム「私の履歴書」の連載を始めたのは平成26年(2014年)4月1日からだった。

 29回にわたった連載の中、ハイブリッド車「プリウス」を成功させ、いわば“世界のトヨタ”に仕立て上げた最大の功労者、奥田碩元社長(当時、相談役)の名前がほとんど登場しなかった。当時、豊田家の直系にして、章一郎氏の長男、章男氏が社長となって5年。ようやく“章男カラー”のトヨタが動き出そうとしている時でもあった。

 章一郎氏の連載はいうなれば、豊田家による「トヨタ史」の作成に他ならない。それは、豊田家による、世界最大の自動車メーカー「トヨタ」の継承を正当化するものでもあった。

 そして、章男氏の社長在任も10年を迎え、その後継問題が業界のみならず財界で取り沙汰され始めた。

 その意味で昨年11月、幹部人事を刷新し、常務役員などのポストを廃止、40代でも要職につけるとするトヨタの発表は衝撃的だった。この人事は章男氏が寵愛し、「次の次」への継承を想定していると言われる長男、大輔氏をいち早く昇進させるのが狙いだ、とする見方が大勢だった。

一兵卒としての経験

 昨年4月2日、章男氏の姿を三重県鈴鹿サーキットに見ることができた。多忙を極める章男氏がわざわざ鈴鹿まで足を運んだのには、理由がある。

 自身が無類のレース好きという以上にこの日は、溺愛する長男・大輔氏のS耐久レースデビューを見届けるためだった。章男氏の登場は会場を沸かせたが、それ以上に長男とのツーショットに収まった章男氏のうれしくてたまらないと言った笑顔が印象的だった。

 慶応大学を卒業後、トヨタに入社。30代になった大輔氏は、電子制御基盤技術部などで経験を積む一方で、先にも触れたようにレーサーとしても知られている。大輔氏の仕事は地味な分野ではあるが、それは章男氏の意向が反映されているという。章男氏は自身が一兵卒として身を置いた現場での経験を息子にさせたいと強く感じているようだ。

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最終更新:5/8(水) 15:30
マネーポストWEB

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