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関わった人をみんな潰す、34歳パワハラ課長

4/26(金) 12:15配信

Wedge

彼みたいな人は、多くの社員と感覚が違うんですよ

 彼は自らの能力や経験不足を受け入れるしかないのだけど、それができない。セルフイメージがあり、それが傷つくのを極端に恐れているのかな…。絶対に他責であり、自責をしない。  

 時々、部下に思いやりの言葉をかけるようだけど、自分のプラスになるように使っているだけだろうね。徹底して利己。相手のことを考えることが、どうしてもできない。こういうタイプが課長になると、部下たちは怯え、そんたくをする。こんなことをすればいいんだろう、と先回りをして、あることをしようとする。ここで、彼が怒り始める。パワハラの嵐…。激高して追い詰める。

 部下たちはますます委縮し、結果としてさらにそんたくをする。これが悪循環なんだけど…。そんたくとパワハラはある意味でワンセットだけど、いったんこのスパイラルにはまると、際限がない。みんなが潰れていく。職場も痛む。本部長は何かを言うべきだろうけど、完全に丸め込まれている。彼の代わりの人材もいないしね。人材難だから。自浄作用が働かないと、こうなるよ。

 周りの社員? 僕も含め、ほぼ全員が、サイコパスみたいな彼には深入りをしない。関われば、攻撃を受けるから…。彼は勝つまで攻撃を繰り返す。その策略たるスキルや、めちゃくちゃすごい。みんなからは、バレバレだけど。

 彼みたいな人は、多くの社員と感覚が違うんですよ。どちらがいいか、悪いかじゃなく、双方が違う背景や文脈で生きている。日本語で意思疎通をしても、考え方が違うから、深い会話はできない。このタイプは常に自分の論理を押し通すことしか考えない。会社や部署の業績や周囲、相手のことに想像を働かせることができない。こうすると、相手はこう思うだろう、とは感じられない。

 そこでトラブルが起きると、嘘をつき、詭弁を繰り返す。それで良心の呵責なんて感じないでしょう。闘い方を変えるんですよ。剣でうまくいかないから、今度は銃にしようって。で、自分の目標を実現するべく、嘘をつきまくり、詭弁を繰り返し、相手を陥れ、貫徹する。で、また、失敗。

 多くの社員とは違う背景や文脈で生きているから…。彼には彼のロジックがあるんだろうね。それはそれで仕方がないんじゃない?自己愛が異様なほどに強い。わかちあえない相手と話し合って、何の意味があるの?人生のムダ、ですよ。こんな欠陥を抱え込んだ人と深入りしないのは当たり前なのに、パワハラの議論で抜けている視点じゃないですか?わかち合うとか、理解し合うなんてできないし、しちゃいけないでしょう。

吉田典史 (ジャーナリスト・記者・ライター)

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最終更新:4/26(金) 20:12
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