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「逮捕されたらどうなるの?」意外と知らない刑事裁判の流れ

4/26(金) 12:31配信

Wedge

書籍『はじめまして、法学 ―身近なのに知らなすぎる「これって法的にどうなの?」』(遠藤研一郎 著)より抜粋してお届けします。2回目は、意外と知らない「刑事裁判の流れ」について。

逮捕!その後…

 事件といっても、法的に見た場合、「刑事事件」と「民事事件」では大きく異なります。映画やテレビでよく出てくる刑事事件。ニュースでもよく取り上げられる刑事事件。ですから、多くの人にとって、刑事事件はそんなに身近ではないはずなのだけれど、なんとなく身近に感じてしまいます。では、刑事事件が、法的にどのように処理されていくのでしょうか。簡単にまとめておきましょう。

 まず、刑事事件は、犯罪被害者や一般市民から告訴・告発がなされたり、警察官の職務質問によって犯罪の嫌疑が生じたりすることが端緒となります。その後、警察官が主体となって、罪を犯したことが疑われている人(被疑者)に対して、捜査が行われます。

 そして、捜査によって十分な証拠が集まって、刑事裁判をする必要があると検察官が判断した場合、「起訴」されることになります。起訴するかどうかは、検察官の判断に任されています(専門的には、これを起訴便宜主義といいます)。数だけ見ると、検察官の判断で不起訴処分とする場合が多いのが現状です*。不起訴となる理由はさまざまですが、おもなものとして、決定的な証拠がない、真犯人が出てきた、被疑者が深く反省している、犯罪が軽度である、再犯の恐れがないなどがあります。

*法務省「平成29年度版 犯罪白書」によると、平成28(2016)年における検察庁終局処理人員総数をベースにした場合、起訴猶予率は全体で64・3%であった。また、刑法犯では52.0%、過失運転致死傷等では88.8%が起訴猶予であった。

 他方、起訴されるとなると、刑事裁判(公判手続)に移ります。刑事裁判は、国家が主体となって、殺人、傷害、強盗、窃盗、横領のような犯罪をしたと疑われる人(被告人)に対して、有罪・無罪を決めたり、量刑などを決めたりするものです。どんなに凶悪な犯罪をした人でも、裁判がなされないまま刑罰を加えられるということはありません。

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最終更新:4/26(金) 12:31
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