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「謎の蕁麻疹」に悩み続けた妻、歯科医で判明した意外な原因

4/26(金) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

● 謎の蕁麻疹で皮膚科を受診 症状はどんどん悪化していった

 「うわっ、何これ。気持ち悪い」

 3年ほど前のある夜、亜季さん(仮名・41歳)はバスルームで小さな悲鳴を上げた。二の腕から手の甲にかけて赤い虫刺されのような斑点ができている。指の腹にも。しかも猛烈にかゆい。チクチクととげに刺されるような痛みもある。バリバリとかくとミミズ腫れができて、さらに気味悪さが増した。

 (これ以上かくのは危険かも)

 そう考え、慌てて入浴を切り上げて、たちの悪い虫刺されや蕁麻疹(じんましん)にも効くという液状のかゆみ止めを塗りまくった。かゆみはいったん収まったが、深夜に再発。塗り薬のおかげでなんとか眠ることはできたものの心配になり、翌日急いで近所の皮膚科を受診した。

 ただ、赤い斑点は明け方には消えており、皮膚科を受診した際にはミミズ腫れの痕もない。どんなふうだったかを説明すると医師は言った。

 「アレルギー反応を抑えてかゆみを止める抗ヒスタミン剤を1週間分処方しますから、症状が出たら服用してください」

 蕁麻疹はその夜も、次の夜も風呂に入るたびに出現した。処方された薬を飲むと治まるので、とりあえず安心して毎夜薬を飲み、1週間後に皮膚科を再診。亜季さんの話を聞いた医師は、淡々と言った。

 「これは、慢性蕁麻疹かもしれませんね。通常、1ヵ月以上蕁麻疹が続いた場合に慢性と診断するんですが、恐らくそうでしょう。これ、治らないんですよ。

 原因はね、検査をしても大抵分かりません。なので、症状が出たときにかゆみを止める、対症療法になります」

 その夜から約2年間、亜季さんは毎夜かゆみ止めの抗ヒスタミン剤を飲み続けた。どんな薬にせよ、恒常的に飲むのは気が進まなかったが、「しょうがない」と割り切った。

 しかしある日、歯の詰め物が取れて治療したのをきっかけに、薬が効かなくなってしまった。一体どうなっているのかと困惑し、いつもの皮膚科に駆け込んだ。

 「そうですか、効かなくなりましたか。そういうことはありますよ。薬とはいえ、治療するのではなく、かゆみを止めるだけの薬ですからね。でも、かゆいと眠れませんよね。もうちょっと強い薬もお出ししましょうね」

 医師は今度も淡々と説明すると、ステロイドホルモン入りの抗ヒスタミン剤を処方してくれた。確かに効いたが、亜季さんはすごく不安になった。ステロイドを長期間服用すると副作用が怖いという話を聞いたことがある。既に2年以上、薬を飲み続けてきた。自分の体は大丈夫なのか。

 さっそく、普段風邪をひいたときなどに受診している近所の内科へ行き、これまでの経緯を伝えると、医師は血液検査をしてくれた。ただし、蕁麻疹ではなく、肝機能や腎機能を調べる検査だった。

 結果は「異状なし」。

 「内科的には、悪いところはありません。安心して大丈夫ですよ」

 穏やかに告げられたが、安心なんてできるはずがない。しかも、蕁麻疹はますますひどくなり、新たに処方された薬も効かなくなった。「なんとかしてください」と皮膚科を受診すると医師は、困ったように言った。

 「重症の蕁麻疹ですね。これまでの量では足りないようです。量を増やしましょう」

 亜季さんは内心「えーっ」と思った。ステロイドはそんなに簡単に増やしていい薬なのだろうか。それにこの頃、顔が真ん丸に膨らみ、おなかがぽっこりと出てきたような気がする。友人は気を使って「太ったね」ではなく「元気そうだね」と言うが、これはステロイドの副作用なのではないか。

 「君の症状さ、歯の金属アレルギーなんじゃないかな。治療に使う金属が原因で、いろんな症状が出ることがあるらしいよ。ほら、見てみて」

 ある日、夫の哲弥さん(仮名・43歳)がスマホで、金属アレルギーについて書かれた歯科のサイトを見せてくれた。

 そこには、さまざまな症状と共に、蕁麻疹とも書いてあった。

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最終更新:4/26(金) 11:00
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