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ZOZO前澤社長が示した「保守的すぎる」経営目標、決算不調でまるで別人

4/26(金) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 株価下落、ツイッターの“炎上”にZOZO離れ――。1年前にバラ色の中期経営計画を発表したが、その後は逆風が続いたZOZO。3ヵ月ぶりに公の場に姿を見せた前澤友作社長が打ち出したのは、手堅く保守的な経営目標だった。(ダイヤモンド編集部 岡田悟)

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 「まずは資料に載っていない話」――。

 4月25日、アパレルインターネット通販運営大手、ZOZOの決算説明会。1月末のアナリスト説明会以来、3カ月ぶりに公の場に姿を現した前澤友作社長は、自信ありげにこう切り出した。

 その内容は、年明けから話題をさらった“ZOZO離れ”や、2月に自身の書き込みが“炎上”して休止したツイッターではなかった。プロゴルファーのタイガー・ウッズ選手についてである。

 同社がスポンサーを務め、10月に千葉県で開催されるゴルフトーナメント「ZOZO CHAMPIONSHIP」にウッズ選手が出場することを公表。「タイガーと誕生日が1カ月違いで、“タメ”なんですよ」と前澤社長は顔をほころばせた。

 このウッズ選手の出場を、前澤社長は自身のツイッターで25日朝に告知。休止していたツイッターがついに再開されたのだ。

● 「ZOZO ARIGATO」は 効果薄く終了

 ウッズ選手出場の自慢話から始まった決算発表。だが、その中身は、これまでの“攻め”の姿勢が薄れた保守的なものだった。

 昨今のZOZO離れの原因となった、昨年末に導入した会員制の割引サービス「ZOZO ARIGATO」は、効果が薄いとして同日、入会中止を発表。サービス自体も5月末をもって終了する。

 3000円の年会費を払えば、購入金額が10%オフになるという破格の割引サービスだったARIGATO。だが、このサービスの導入により、オンワードHDなど一部ブランドのZOZOTOWN撤退につながった。

 それでも、3カ月前の前澤社長は、「他のショッピングビルもカードを持っていれば何%オフとやっている」「どうしてもっと早くやらなかったのか、という声もあったぐらいだ」などと強気の発言を続けていたものだった。

 ところが、ふたを開けてみれば、ZOZOTOWNの商品取扱高は今年1~3月で前年同期比19.8%の増加にとどまった。2割増ならば効果は上々という見方もできるかもしれない。しかし、ARIGATOは10%という割引の原資をZOZO自身が負担している。このため、商品取扱高を2割よりも大幅に伸ばさないとZOZOの収益が悪化すると、複数の市場関係者が指摘していた。

 今回、数値は非開示ではあるものの、ARIGATOによって粗利率が悪化したことをZOZOは認めた。前澤社長自身も、「費用対効果が思わしくなく、一部ブランドの評価も低かった」と、収益貢献度の低さや、ZOZO離れの弊害があったことについて会見で言及している。

● 経営目標は 今期の1年だけ公表

 期待のARIGATOが不発に終わった影響からだろうか、今回発表された業績見通しは、1年前とはうって変わって、保守的な目標数値が並んだ。

 ちょうど1年前の決算発表では、図のように、体形計測スーツ「ZOZOSUIT」に紐づいたプライベートブランド(PB)商品の世界展開によって、PBの売上高を3年で2000億円に増やすなど、極めて野心的な中期経営計画を発表。株価は夏にかけて5000円台をうかがうなど、現在の倍近い水準に達した。

 だがPBは低迷し、ZOZOTOWNの商品取扱高、営業利益目標ともに未達。そしてこの中計自体を、25日の会見で撤回した。

 さらに、グラフのように、前述のARIGATOによる粗利の悪化や、PB事業の赤字により、営業利益は前年同期比21.5%減の、256億円に沈んだ。

 中計に代わって今回掲げたのは、2020年3月期の単年度の目標数値だけ。それも、商品取扱高はグループ全体で前年同期比13.6%増の3670億円、PB事業の取扱高に限れば38.5%減となる17億円にとどまる見通しだ。

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最終更新:4/26(金) 11:00
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