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1997年Jリーグ。悲願のW杯出場決定! 浪速の黒豹が大暴れ、2強時代突入とヴェルディの衰退【Jリーグ平成全史(5)】

4/26(金) 7:00配信

フットボールチャンネル

主な出来事

 当時はまだ国内移籍が一般的ではなかったが、前園真聖が横浜フリューゲルスからヴェルディ川崎へ、名良橋晃がベルマーレ平塚から鹿島アントラーズへ移籍した。前者は海外挑戦を模索し、代理人を通して交渉したが実らなかった。名良橋は憧れのジョルジーニョとのプレーを希望し、鹿島への移籍を果たした。

 中村俊輔がプロ入りしたのも1997年だ。神奈川県の桐光学園高校で大活躍し、鳴り物入りで横浜マリノスに入団。同クラブのジュニアユースからユースに昇格できず高体連に進んだが、高校3年間でメキメキと成長し“古巣復帰”している。

 中村は1stステージ第2節・ガンバ大阪戦の55分からピッチに立ち、これがJリーグ初出場となった。さらに同第6節・ベルマーレ平塚戦では初ゴールを記録。得意のFKによるものだった。すでにキッカーとして存在感を放っていた天才レフティーはその後、日本を代表する選手に成長。直接FKによる得点は『24』とJリーグ最多であり、2019年はその数字をさらに伸ばせるか注目される。

 1997年のJリーグにおける最大のインパクトは、ガンバ大阪のあのストライカーだろう。カメルーン代表のパトリック・エムボマのプレーは文字通り衝撃的だった。圧倒的な身体能力はJリーグのディフェンダーでは歯が立たず、やりたい放題にゴールを奪い続けた。

 特に開幕戦が凄まじかった。ベルマーレ平塚戦の72分、PA手前左から縦に運ぼうとしたところで相手に当たってボールが浮く。その瞬間、エムボマはリフティングをしながら軽やかな身のこなしでマーカーを剥がすと、左足ボレーでゴールを奪ってみせた。結局、エムボマはこの年25得点を挙げ得点王に輝いている。

チャンピオンシップ

 鹿島アントラーズはヴェルディ川崎からビスマルクを獲得し、戦力を強化。1stステージ制覇を果たした。このステージではエジウソンらを擁する柏レイソルが優勝争いに加わり、3位に入った。2ndステージはジュビロ磐田が強さを示して初タイトルを獲得。ガンバ大阪がエムボマの活躍もあって2位に入ったが、ステージ制覇には届かなかった。

 チャンピオンシップは鹿島と磐田が激突。第1戦は試合開始直後に中山雅史がゴールを奪い、後半早々にも追加点を挙げて磐田が先手を取った。その後、鹿島に同点とされたものの延長後半に清水範久が決め、サックスブルーが先勝した。

 磐田は第2戦でも中山が魂のこもったプレーを披露。スコアレスで迎えた81分、相手のバックパスを追うと、GKが持ち運ぼうとしたところにプレスをかけて奪う。そして、難しい体勢からすぐさまシュート。ボールは無人のゴールへと吸い込まれ、磐田がクラブ史上初のJリーグ制覇を成し遂げた。

両チームスタメン

第1戦
ジュビロ磐田
GK:大神友明
DF:古賀琢磨
DF:田中誠
DF:山西尊裕
DF:アジウソン
MF:藤田俊哉
MF:清水範久
MF:服部年宏
MF:奥大介
FW:中山雅史
FW:名波浩

鹿島アントラーズ
GK:佐藤洋平
DF:奥野僚右
DF:秋田豊
DF:名良橋晃
DF:相馬直樹
MF:本田泰人
MF:ジョルジーニョ
MF:増田忠俊
MF:ビスマルク
FW:長谷川祥之
FW:マジーニョ

第2戦
鹿島アントラーズ
GK:佐藤洋平
DF:奥野僚右
DF:秋田豊
DF:名良橋晃
DF:相馬直樹
MF:本田泰人
MF:ビスマルク
MF:増田忠俊
MF:ジョルジーニョ
FW:長谷川祥之
FW:マジーニョ

ジュビロ磐田
GK:大神友明
DF:アジウソン
DF:古賀琢磨
DF:田中誠
DF:山西尊裕
MF:藤田俊哉
MF:清水範久
MF:服部年宏
MF:奥大介
FW:中山雅史
FW:名波浩

 鹿島・磐田の2強時代が幕を開けたこの年、ヴェルディ川崎は年間15位に終わった。前年に初めて優勝争いに絡めずに終わると、1997年はさらに低迷した。これまでリーグをけん引してきたが、ひとつの時代が終わろうとしていた。

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最終更新:4/26(金) 9:56
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