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栗山監督に手渡した1枚の記事。日本ハム元オーナーが残したもの。

4/26(金) 11:01配信

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  3つの数字には秘めた、無数の思いがある。

 北海道日本ハムファイターズの起源である。

 大社啓二(おおこそ・ひろじ)氏――。近しい人は、大社さんと呼ぶ。以下、敬称略で記す。

 大社さんは3月に開かれた球団取締役会をもって、取締役を退任した。

 4月23日、札幌ドーム。東北楽天ゴールデンイーグルス戦を控えた練習前の午後1時30分だった。マウンドを中心にスタッフ、選手全員が集結した。球場敷地内にある事務所から職員らも業務の手を止め、駆けつけた。

 退任に際し「身内」だけのささやかなセレモニーを催した。フィナーレの胴上げを含め、約10分間。感謝を皆で、詰め込んで送り出したのである。

プレゼントした背番号「101」。

 厳かだった。空気は、凛としていた。挨拶に立った大社さんは、汗を額に浮かべていた。いつもスマートな立ち居振る舞いをされる人にしては、珍しい。チームからは記念品として、ユニホームをプレゼントした。

 背番号を「101」に、選定した。

 日本ハムの創業者で初代オーナー、故大社義規氏。野球殿堂入りしているレジェンドは、球団唯一の永久欠番「100」を有す。社業、球団の後継者でもあった大社さんへは、数字が1つ多い背番号を預けた。

 隠したメッセージがある。

 背番号「101」の選者は、編成トップでチーム統轄本部長を兼任する吉村浩ゼネラルマネジャー(GM)である。

 数字の並びによる単純な読みではなく「101」を、英語で「ワン・オー・ワン」であると、教えてもらった。そこに宿した意味を、解説してもらった。

 「ファイターズは皆、大社さんの精神に学び、習い続ける」

 アメリカの大学の講義の入門、基礎などを「ワン・オー・ワン」という。

 隠してあるが「101」の真意は、そこである。リーダーとして在りし日の大社さんを偲び、未来へと進むことをあらためて誓った1日だったのである。

栗山監督に渡した1つの記事。

 回想してもらうと、北海道日本ハムファイターズを長きにわたって率いたトップとしての生き様が垣間見えてくる。

 大社さんと栗山英樹監督――。

 スポーツキャスターから監督へ転身する契機となった時、大社さんはオーナーだった。就任1年目の2012年3月までが任期で、その後はオーナー代行へと転じた。2011年シーズン中に、今季で8年目を迎えた現職へと栗山監督を導く最終決断を下したのが、大社さんである。

 栗山監督は就任間もないころ、1つの記事を手渡された。大社さんはサッカーに造詣が深い。

 イングランドのプレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッドの名将として鳴らしたアレックス・ファーガソン氏の思考が記されていた。

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最終更新:4/26(金) 12:16
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