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広島OB 横山竜士が語る平成カープ 主力選手FA流出との戦い「黒田さんと新井が同時に抜けたとき危機を感じた」

4/27(土) 6:03配信

広島アスリートマガジン

平成のカープを語る上で避けることができない事実が主力選手のFA流出。
平成6年に入団以降、20年間カープ投手陣を支え続けてきた横山竜士氏は4番、エースがチームを去っていく姿を目の当たりにしながら戦い続けた。


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私が初めて『チームメートのFA移籍』を目の当たりにしたのが、99年オフに江藤智さんが巨人へ移籍したときでした。
江藤さんは私が97年に一軍デビューしたときからずっと4番・サードとして私の横で守ってくれていた先輩でした。マウンドでピンチを招いたときには声をかけていただきましたし、投手のことを気にかけてくれる頼りになる存在でした。食事に連れて行ってもらったこともありました。
それだけに初めてチームメートがFA移籍する状況となり、『まさか』という気持ちでショックでした。ですが『江藤さんの権利だし、システムだから仕方ない』と気持ちを割り切るようにしていました。

当時から巨人はFAでカープのみならず、他球団の主力選手を獲得して巨大戦力でしたし、投げていて燃えた対戦相手でもありました。江藤さんと対戦したときは当然抑えたかったですが、どこか強く行けないという気持ちになることもありました。
勝負だと割り切っているんですが、江藤さんが打席に入ったときに挨拶がわりにニコっとすることもあって、やりづらいなと思う部分もありました(苦笑)。
その後、02年オフに金本知憲さんがFA宣言して阪神へ移籍されたときも、江藤さん同様にショックでした。

そして、それまでよりもさらにショックだったのが07年オフ、黒田博樹さんと新井貴浩が同時にチームから去ったときです。
黒田さんは一軍デビューが一緒のシーズンで若手時代からずっと一緒に頑張ってきた先輩でした。
移籍される前年に一度カープに残留してくれましたし、メジャーからのオファーも実際に聞いていました。『野球をやっている以上、チャレンジしたい』という黒田さんの気持ちも知っていましたし、自分に置き換えて考えても同調する部分でもありました。当然寂しかったですが、ある意味、覚悟と心の準備ができていました。
一方の新井は同学年でしたし、個人的には残留すると思っていただけにショックと同時にすごく驚きも大きかったことをよく覚えています。『またもや4番打者がFA移籍していくのか』という思いもありましたが、何と言っても『エースと4番が同時にチームから抜ける』という事実が本当にショックでした。




(広島アスリートマガジン2019年5月号から一部抜粋・続きは本誌にて掲載)


▼ 横山竜士(よこやまりゅうじ)
1976年6月11日生、福井県出身。
94年ドラフト5位で広島入団。97年に10勝を挙げてブレイクを果たすと、先発、中継ぎとして活躍。05年以降は主にセットアッパーとしてカープ投手陣を支え、13年には通算500試合登板を達成。14年限りで現役生活にピリオドを打った。現在はプロ野球解説者として活躍中。通算成績は507試合、46勝44敗17セーブ、110ホールド、防御率3.42。


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広島アスリートマガジン編集部

最終更新:4/27(土) 6:03
広島アスリートマガジン

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