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毎年の納税額が数千万円に…不動産を活用した相続税対策の真実

4/27(土) 10:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

不動産を活用した相続税対策は広く知られ、多くの富裕層が利用している。しかし、相続税の圧縮にばかり気を取られ、手元現金がゼロになってしまうケースも…。本記事では、相続案件を多数扱う、税理士法人田尻会計・田尻重暁税理士が、不動産を活用した「相続税対策」について改めて解説する。

「借金をすると節税効果が大きくなる」といわれる理由

何事もやりすぎは、禁物です。相続税対策の「やりすぎ」は、かえって弊害を生むことがあります。

相続税対策のセミナーや書籍で、「賃貸不動産オーナーになって相続税対策をしましょう!」といったキャッチフレーズを目にすることがあるかと思います。賃貸活用している土地や建物については、相続税の財産評価上、一定の減額をすることができるため、所有財産をキャッシュから賃貸不動産にシフトすることにより、相続税の節税が図れるということです。

具体的には、所有する土地にアパートを建築すると、相続税評価の上で、その敷地の利用区分が自用地から貸家建付地に変わり、自用地評価より20%程度評価額を引き下げることができます。

【宅地評価】…貸家建付地評価自用地評価額×(1-借地権割合(60%~70%)×借家権割合30%×賃貸割合)

※「借地権割合」は地域によって異なりますが、60~70%の地域が多いです。

※「借家権割合」は30%

⇒よって、貸家建付地評価は自用地評価の79%~82%になります。

建物についても、賃貸アパートは貸家評価となり、固定資産税評価の70%の評価となります。

【建物評価】…貸家評価固定資産税評価額×1.0×(1-30%×賃貸割合)

⇒よって、貸家建物の評価は、固定資産税評価額の70%となります。

※固定資産税評価額は、一般に投資資金の約50%~70%となります。

たとえば、キャッシュで4億円を持っていると、4億円に対して相続税が課税されることになります。では、2億円で土地を購入して、2億円の賃貸アパートを建築するとどうなるでしょうか。

<土地の評価額>◆路線価評価額2億円の更地に建築した場合(借地権割合:60%、賃貸割合:100%)

土地の評価額=2億円×(1-60%×30%×100%)=1億6,400万円

<建物の評価額>

◆2億円の物件(賃貸割合:100%)※固定資産税評価額を1億2,000万円とした場合

建物の評価額=1億2,000万円×1.0×(1-30%×100%)=8,400万円

4億円の資産が、アパートを建てると2億4,800万円に!

⇒1億5,200万円の相続財産の圧縮ができます。

資産家のなかには、この賃貸不動産による節税対策を借金で行う人もいます。手元資金だけでなく、借金をすると節税効果が大きくなるからです。

下記[図表1]のように、もともと1億5,000万円の財産を所有している人が、4億円の借金をして、4億円で賃貸アパートを建築したとします。先述した例のように、4億円の賃貸不動産の相続税評価は2億4,800万円となり、もともと所有している1億5,000万円と合計しても、プラスの財産は3億9,800万円に圧縮されます。マイナスの財産である借金4億円を差し引くと正味財産はマイナス200万円となり、相続税がかからなくなります。

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最終更新:4/27(土) 10:00
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