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定番に加え新作も続々!ますます活気づく九州の駅弁

5/1(水) 11:34配信

旅行読売

 明治期に存在した私鉄の九州鉄道が1889年12月に、博多駅と筑後川の手前の千歳川仮駅との間で九州初の鉄道を開業してから、今年で130年。九州の駅弁も明治20年代には生まれており1909年11月に全通し後に鹿児島線と名付けられる門司駅(現在の門司港駅)~熊本駅~鹿児島駅(現在の肥薩線・日豊線経由)の幹線鉄道や、ここから枝分かれする各路線の開通とともに、それらの主要駅にも駅弁が生まれていった。独自の発展を遂げてきた九州の駅弁について解説しよう。

各社各様の「かしわめし」

 九州の駅弁の特徴として、「鶏飯」「立売」「新世紀」の3点が挙げられる。
 まず、鶏飯について。九州や山口県には鶏料理の文化がある。例えば九州北部では祭事で鶏炊込飯を鶏肉や海苔、錦糸卵で覆う「かしわ飯」をふるまう文化があり、大正時代から駅弁にもなった。佐賀県の鳥栖駅では1913年に、かしわ飯を売るためだけに駅へ進出した立売人が出現し、これが全国初の鶏飯駅弁であるとされる。今も鳥栖駅では「かしわめし」や、かしわめし入りの駅弁「長崎街道焼麦(しゃおまい)弁当」などが、汽車の時代からあまり変わらない駅構内で売られている。
 かしわめしの駅弁は各駅各社で、似た見栄えと異なる風味を持つ。折尾駅の秘伝の味が最上だ、あっさりした小倉駅が好き、伝統の鳥栖駅で名物の焼麦(焼売のこと)と合わせたら最高だ、南九州で西都城駅にぽつんと存在する鶏胸肉スライスのかしわめしはぜひ味わうべし、などと食べ比べる楽しみもある。2010年12月限りで失われた博多駅の「かしわめし」が昨年末に復活し、1996年に消えた肥前山口駅の「かしわめし弁当」が2年前から地元で時々復刻販売される、といった動きも起きている。

今も立売を続ける駅が二つ

 次に、立売について。明治時代に始まり、窓が開かない特急列車が増えて昭和時代にほぼ失われた、ホーム上での駅弁の立売。現時点で全国でも3駅を残すのみとなった、1年を通して駅弁を立売で売る駅のうち、2駅が九州にある。
 折尾駅で大正時代からの名駅弁「かしわめし」が、肥薩線人吉駅で昭和時代の名駅弁「栗めし」「鮎すし」が呼び声も高らかにホーム上で売られ、日本中から、あるいは海外からもその姿を見に観光客がやってくる。肥薩線にはSL人吉も走り(冬季運休)、緑豊かな山里にレトロ音色の汽笛を響かせている。

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最終更新:5/1(水) 11:34
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