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ナルシスト診断 ― それは手のつけようのない問題だった

5/2(木) 20:40配信

エスクァイア

 「自分で言うのもなんだけど、僕って気前がよくて、社交的で、初対面ではいつも好印象を与えて気に入られるタイプ」と思っているような方の魅力や高い自尊心の裏に潜むのは、そう、「ナルシストとしての顔」かもしれません…というより、「ナルシスト」以外何者でもないでしょう。最初のセリフどおり、「自分で言うのもなんだけど」なわけです。「気前がいい」も「社交的な」も、さらに「好印象な」などの形容は、第三者が言ってくれてこその誉め言葉なのですから…。

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 「ナルシスト」という言葉は、ギリシャ神話に登場する美少年「ナルキッソス」に由来することは皆さんも少しはご存知かと思います。水面に映った自分の姿に恋をして、落ちて水死してしまう…というあのお話です。

 正式な診断名は、「自己愛性パーソナリティ障害(略してNPD)」ですが、その定義は自己愛のみではありません…。

 アメリカ精神医学会の精神障害の診断と統計マニュアル 第5版(DSM-5)によれば、自己愛性パーソナリティ障害の特徴として挙がるのは、「自分は特別で重要な存在であると誇大な感覚を持っている」「過度な賛美を求める」「限りない成功や権力の空想にとらわれている」ことなどがあります。

 「この障害を持つ人は、自分の行動に対して自覚や洞察力がありません。つまり、何をしても罪の意識や自責の念といったものが起こらないのです」と、マイアミの有資格心理療法士のホイットニー・ホーキンスさんは言います。アメリカ国立衛生研究所によれば、アメリカ人の6%がNPDで男性の割合のほうが若干高いと言われています。

 ナルシストの傾向がある人と、自己愛性パーソナリティ障害がある人には違いがあるため、ちょっと注意が必要となります。膨らみすぎてしまった自尊心に悩む前者と比較して、NPDの人はアイデンティティが安定しないために苦労するケースが多くなっています。「タフで自慢げな顔の裏には、多くの場合批判や評価を受け止められない繊細な精神面が隠されている」とホーキンスさんは説明してくれました。

 また、NPDは若い世代に現れる傾向があると言います。

 「自己愛は幼少期の経験に根付いている傾向があり、過度に甘やかされて育った場合や、逆にとても厳しく批判されながら育った場合、心の底では不安や自尊心の欠如、嫉妬心などを抱えてしまうことが多いです。それらの感情を打ち消して気分を良くしようと、自分は素晴らしいと思うようになるのです」と、ニューヨークの認定ソーシャルワーカーのキンバリー・ハーシェンソンさんは補足となる説明を語ってくれました。

 「NPDのようなパーソナリティー障害や性格障害を自己診断するのは、非常に困難です。これらの障害を持つ人は自分に問題があるなどという意識がほぼ無いに等しいので、自分自身に悪いイメージを与えるような事実を到底受け止めることができないのです」と、心理学者のグレゴリー・クシュニックさんは『Men's Health』のインタビューで答えています。

 ”NPDは臨床診断による障害である”ということは、とても重要なポイントと言えます。

 もし、自分がこれらのリストの多くの項目に当てはまると思ったら、「くだらない…」などと思わずに、すぐにでもセラピストに治療の相談をしてみることをおすすめします。また、自分は(もしくは恋人が)「ナルシスト」かもしれない…と思い当たる節があるなら、初期に現れる危険信号11つをチェックしてみてくたさい。

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最終更新:5/2(木) 20:40
エスクァイア

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