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「トーネード(Tornado)」が最高の攻撃機である理由 ― 搭乗したパイロットからの声

5/2(木) 21:11配信

エスクァイア

冷戦時代に製造された多用途攻撃機「トーネード」は、ヨーロッパのエンジニアたちのプライドが結集した最高傑作と言えるでしょう。

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 この多用途攻撃機、またその後には様々な派生機を展開することになる「トーネード(Tornado)」は、冷戦下のイギリス・西ドイツ・オランダ・イタリアが共同開発したMRCA(マルチロールコンバットエアクラフト・多用途戦闘機)になります。イギリスのブリティッシュ・エアクラフト・コーポレーションと当時西ドイツにメッサーシュミット・ベルコウ・ブローム、およびオランダのフォッカー・アエロプラーンバウとイタリアのフィアットがドイツに共同設立したパナヴィア・エアクラフトが製造しました。

 ではここで、この「トーネード」にとって忘れられない日のことを振り返ってみましょう。時は1991年1月17日になります。

 1990年8月2日のイラクによるクウェート侵攻をきっかけに、国際連合が多国籍軍の派遣を決定。そこで1991年1月17日にイラクへの空爆が開始されました。これが作戦名、「砂漠の嵐作戦」になります…。

 この日の朝8時半のこと、3機の「トーネード」が澄んだ空を猛スピードで滑空しました。湾岸戦争開始初日のジェット機一団は、サウジアラビア上空で燃料補給を終えたばかりであり、攻撃目標であるイラクの南の国境近くの巨大な飛行場へと向かってスピードを上げたのです。

 航空士のジョン・ニコルとパイロットのジョン・“J.P.”ピーターズは、その3機のうちの1機を操縦していました。ニコルさんはそのときの状況をこのように振り返っています。「ターゲットに接近したときは、体中をアドレナリンが駆け巡りました。タイミングは完璧でした。ターゲットを特定し、航空機の武器体系は指示をすれば爆弾を放つことが可能になっていました。そして1時間以内に、問題なく基地に戻れていたはずだったのです…」と。

 武器を搭載したイギリス空軍のジェット機は、爆発する炎の集中砲火の中を猛スピードで突き進んでいました。もちろん、「トーネード」の持ち味である低空飛行で…。しかし、重要な瞬間にそのジェット機の爆弾は発射されなかったのです。

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最終更新:5/3(金) 0:10
エスクァイア

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