ここから本文です

通勤電車としての「新幹線」、混雑・本数実力診断

5/6(月) 5:10配信

東洋経済オンライン

4月15日付東洋経済オンライン記事「速い・混まない・本数多い『勝ち組』通勤電車は?」では、東京圏の主要32路線について輸送力、速度、混雑率などの分析を行ったが、最近では新幹線も“通勤電車”として定着している。

【表】新幹線の通勤定期代は?(東京発着・主要駅を記載)

 東京23区内で一戸建て住宅を買うのは金銭上の制約が大きすぎるが、新幹線で通勤できる郊外や近郊都市であれば、23区内と比べ価格が割安で手も届きやすい。逆に、自然あふれる環境は都市部では得られないメリットである。親の介護などで実家に近い場所に住みたいと考える人もいるだろう。

■新幹線通勤に補助金も

 新幹線通勤を認める会社も多い。2016年度の税制改正で通勤手当の非課税限度額が月10万円から15万円に引き上げられたこともあり、新幹線通勤の範囲が広がった。東海道新幹線でいえば、東京―三島間(1カ月の通勤定期代は9万2220円)から、東京―静岡間(13万3860円)に伸びたことになる。

 それでも、新幹線通勤の定期券代は一般の通勤電車と比べれば高額になるため、社員に一部を自己負担させる企業も多い。また、通勤距離が長く、終電も在来線より早いことから、残業で終電を逃した後のタクシー代や宿泊代は負担しないといったルールを設けている企業もある。

 一方、地方の人口減少対策として一定の条件を満たした居住者の新幹線通勤に対して、補助金を出す自治体も増えている。

 北陸新幹線の佐久平駅がある佐久市(長野県)は月額最大2万5000円を、東北新幹線の那須塩原駅がある那須塩原市(栃木県)は同1万円を補助している。上越・北陸新幹線の熊谷駅がある熊谷市(埼玉県)も同2万円の補助がある。ただ、熊谷駅は東京駅から64kmしか離れていないので、近すぎるという理由で新幹線通勤を認めない企業もあるかもしれない。

 新幹線での通学に補助金を出している例もある。東海道新幹線の三島駅が最寄りとなる長泉町(静岡県)では、町内から東京などの大学に通う学生に対して月額最大2万円の通学定期代を補助している。大学進学をきっかけに首都圏に転出する学生を減らすのが狙いだ。

 こうした自治体側の積極的な取り組みもあって、新幹線定期の利用者は開業時よりも増えている。JR東海によれば、東海道新幹線の2017年度における1日平均の定期券利用者は東京駅が6146人。JR東海が発足した1987年度の同1177人から6倍近く増えた。また、2017年度における品川駅の1日平均の定期券利用者は3716人。東京・品川駅を合わせて1日に約1万人が沿線各駅から東海道新幹線を使って通勤・通学している。

1/3ページ

最終更新:5/6(月) 5:10
東洋経済オンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事