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平成のポップカルチャー:昭和へのロング・グッドバイ

5/7(火) 11:55配信

nippon.com

秋元康が仕掛けたアイドルの時代

「メディアの仕掛け人」と呼ばれる秋元康も平成男子に大きな影響を与えている。昭和の時代に社会現象を巻き起こした女性アイドルグループ「おニャン子クラブ」を結成した人物だ。時代の先を読み、女子学生に大きな市場ポテンシャルがあることに気付いた秋元は、1985年に夕方の番組を制作し、同番組に出演する14歳から19歳の少女をメンバーとする「クラブ」を結成した。

2005年になると、秋元は「会いに行けるアイドル」がモットーのアイドルグループAKB48を結成した。AKBの活動拠点となるAKB48劇場を秋葉原に開設した秋元は、ステージのセンターポジションをメンバーたちに競わせている。それまでとの大きな違いはファンとの距離で、ショーが終わるとファンはメンバーたちに会うことができ、運が良ければ握手もできる。

その後もAKB48は躍進を続け、現在、。日本だけでなくアジア全域でも同様のグループが誕生し、インドでは2019年内に新たなグループが結成される予定だ。一方でオタク男子たちは、「地下アイドル」を応援するようになっている。限定的な場所で活動するマイナーな「アイドル」たちだ。昼間はメイドカフェのウェートレスのバイトをしているとか、ラーメンばかり食べているという日常的な話題をファンたちと共有し、ファンにとってより身近で、磨けば光る「宝石の原石」のような存在だ。

長いお別れから新たな旅立ちへ

多くの意味で、平成は昭和からの脱却を図った時代だった。しかしそれは穏やかなもので、時に感傷的で、長引く離婚裁判のように時間がかかる別離だった。「令和」という新時代には、昭和への未練を断ち切ったどんな新たなカルチャーが台頭するのだろうか。

原文=英語

【Profile】

庄司 かおり SHOJI Kaori
東京生まれ、ニューヨーク育ち。1995年からフリーランスジャーナリストとして活動。テーマは日本文化から芸術、ファッション、映画批評、インタビューまで多岐にわたる。『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』『ウォールペーパー』『モノクル』『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』など多数のメディアに記事を掲載。現在『ジャパン・タイムズ』と『IGNジャパン』に定期寄稿中。

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最終更新:5/7(火) 11:55
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