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世界最大級の墓「仁徳天皇陵古墳」と百舌鳥古墳群:大阪府堺市

5/8(水) 16:15配信

nippon.com

日本最大の古墳で、世界的にも最大級の広さの墓となる仁徳天皇陵古墳(大阪府堺市堺区)。周辺に点在する古墳と形成する百舌鳥(もず)古墳群は、古市古墳群(藤井寺市、羽曳野市)と共にユネスコの世界文化遺産の登録を目指している。

都会の真ん中に鎮座する巨大な古墳

大阪府堺市は、人口80万人を超える政令指定都市で大阪府第2の都市。ビルや住宅がひしめく市街地に、巨大な前方後円墳「仁徳天皇陵古墳(大仙陵古墳)」はある。「方=四角形」と円形を組み合わせた形状で、上空からは鍵穴のように見え、その全長は486メートルに及ぶ。約16万基もの古墳がある日本の中で最長で、世界三大墳墓に共に数えられる中国の「秦の始皇帝陵」が230メートル、エジプトの「クフ王のピラミッド」が350メートルなので世界的にみても最大級となる。

前方後円墳は3重の堀に取り囲まれ、古墳全体の長さは最大840メートル、1周は2.7キロ。出土品や文献などから推測すると築造されたのは5世紀中頃で、誰の墓かは明らかになっていないが、宮内庁が第16代仁徳天皇の陵墓として管理している。

仁徳天皇陵を中心に、周辺には大小44基の古墳が密集して「百舌鳥古墳群」を構成している。堺市の東側にある藤井寺市から羽曳野市にかけては、日本で2番目の大きさの応神天皇陵古墳(誉田御廟山古墳)を含む古市古墳群もあり、「百舌鳥・古市古墳群」として大阪府初となるユネスコの世界文化遺産登録を目指している。

ボランティアガイドとレンタサイクルを活用

百舌鳥古墳群を訪れるなら、まず仁徳天皇陵の南側に隣接する大仙(だいせん)公園に立ち寄りたい。「日本の都市公園100選」や「日本の歴史公園100選」に選ばれ、春には梅や桜の名所となることで知られる美しい公園だ。園内北側にある「大仙公園観光案内所」には、「堺まちあるきマップ」などの冊子が置かれ、観光ボランティアガイドが常駐する。レンタサイクルの貸し出しもしているので、ここで観光ルートを決めてから百舌鳥古墳群を巡ると効率的だ。公園中央にある堺市博物館では、VRコンテンツ「仁徳天皇陵古墳ツアー」によって、古墳群を上空から見下す疑似体験もできる。

仁徳天皇陵には周遊路が整備され、堀沿いの緑あふれる風景を楽しむことができる。ただし、1周2.8キロで徒歩だと約40分かかるので、レンタサイクルの利用をおすすめする。古墳前方(大仙公園側)の中央部には拝所があり、こちらにも黄色の帽子をかぶったボランティアガイドが待機している。ガイドは古墳に関する知識が豊富で、希望すればおすすめの場所を案内してくれるので、気軽に声を掛けてみよう。

大仙公園の南側には、墳墓の全長が365メートルと日本で3番目に大きい履中天皇陵古墳がある。公園は徒歩10~15分で縦断できるので足を運んでみてほしい。仁徳天皇陵の堀は三重なので、一番内側にある墳丘は拝所から一部が見えるのみだが、履中天皇陵は堀が一重なのでさまざまな角度から墳丘を眺めることができる。そこから、仁徳天皇陵の内掘の様子を想像してみるのも面白いだろう。

他にも、反正天皇陵古墳(田出井山古墳)、ニサンザイ古墳、御廟山古墳など全長200メートルを超える古墳や、小さいながらも由緒ある古墳などが徒歩圏内にたくさんある。JR阪和線「百舌鳥」駅近くのパン屋「ロアール」では、前方後円墳をかたどった「御陵あんぱん」や「仁徳メロンパン」が名物なので、古墳巡りのお供にいかがだろう。

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最終更新:5/8(水) 16:15
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