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“ロボット”たちが奏でる、視覚的にも楽しめるテクノミュージック

5/8(水) 19:11配信

WIRED.jp

モリッツ・サイモン・ガイストがテクノミュージックを奏でるとき、ノートパソコンは必要ない。代わりに使うのは、音を出すロボットたちだ。その小さな電動ロボットたちは、カチッ、ガチャガチャ、ブーンという音を出しながら、複雑かつメカニカルなシンフォニーをつむぎだす。

【動画】視覚的にも楽しめるテクノミュージック

ガイストはソフトウェアではなく、ハードウェアによって電子音やビートを刻んで電子音楽を生み出すミュージシャンだ。このジャンルは電子音楽の即興演奏の世界で注目されている。

昨年10月に発売したデビューEP「The Material Turn」に収められた全4曲は、未来的なロボット・カリンバ、ドローンを用いたギター、そしてビートを刻むマシーンに生まれ変わったハードディスク・ドライヴなど、すべて自己流でつくった“楽器”で構成されている。

ガイストが音楽を奏でるところを見るのは、研究室でマッド・サイエンティストを眺めることに少し通じるかもしれない。熟練のエンジニアで道具にも詳しい彼は、目の前の楽器を絶えずいじっては、さまざまな音を鳴らしている。

ガイストはクラリネットやピアノ、ギターを弾いて育ち、1990年代に電子音楽を手がけ始めた。そのとき、すべての音楽が画面上のソフトウェアのインターフェースからつくられることを不思議に感じた。「直に触れられる何かが欲しかったんだ。だから、自分で奏でられる楽器をつくったのさ」と、彼は言う。

ガイストの“楽器”の一つひとつは、ドイツのドレスデンにある彼の仕事場でつくられた。例えば、金属片や3Dプリントされた部品でつくられ、特定の音を奏でるように設計されたカリンバのような楽器。金属の蓋をネジを回すドライヴァーで叩いたときに、たまたま面白い音を出したという発見から生まれた楽器もある。

こうしてダイナミックかつ衝撃的ともいえるテクノミュージックが収録されたアルバムが完成した。それだけでなく、ガイストが電子音楽のフロンティアを切り拓いていく道筋にもなったのである。

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最終更新:5/8(水) 19:11
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