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「なめた記事を書くんじゃない!」 二階幹事長が読売新聞に激怒した理由

5/9(木) 6:00配信

文春オンライン

 自民党の二階俊博幹事長(80)が4月24日、北京で習近平国家主席と会談し、安倍晋三首相の親書を手渡した。この模様を伝える中国国営中央テレビ(CCTV)の映像が、波紋を広げている。

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 親書を手渡した後、「気をつけ」の姿勢をしたかと思えば、会談中は習氏の言葉に頷きながら熱心にメモを取り続ける。そんな様が再三映し出され、「先生と生徒のよう」と話題になっているのだ。中国の専門家らは「習主席への礼賛、朝貢のイメージを強調したかったのだろう」と解説する。

 もっとも、二階氏側にも“狙い”があっての習近平詣でだった。二階氏側近は訪中前、記者団に「習氏以上に大事なのは『ポスト習』の有力候補である胡春華副首相との面会だよ」と宣伝。28日の胡氏との会談後、当の二階氏も「胡春華氏はまさに大中国のトップリーダーにふさわしい」と評価した上で、「私はいつでも話し合える間柄」とアピールするのを忘れない。昨秋に訪中した公明党の山口那津男代表は交渉の末、結局習氏と面会できなかったことを記者団が引きあいに出すと「比べるんじゃないよ。全くレベルが違う」と得意満面だったという。

「なめた記事を書くんじゃない!」と激怒した理由

 夏の参院選後の内閣改造・党役員人事で幹事長交代が囁かれる中、二階氏はこれまでも「安倍四選」をぶち上げたかと思えば、菅義偉官房長官をポスト安倍候補に挙げるなど、融通無碍な言動で周囲を牽制してきた。今回も「『対中関係を考えても、俺を代えないほうがいいぞ』という首相へのメッセージだろう」(政治部記者)。

 こうした動きは逆に、二階氏の基盤が決して盤石ではないことを示してもいる。4月7日の統一地方選では二階氏の地元・和歌山の県議選で9期目を目指した元秘書が共産候補に惨敗、「実は二階氏は選挙に弱い」(若手議員)と評された。その3日後には失言で二階派の桜田義孝前五輪相が辞任。直後の13日、読売新聞が「揺らぐ足元」「不祥事続出」と報じると、二階氏は激怒。直後の番記者との懇談で「なめた記事を書くんじゃない!」と声を荒らげ、読売記者に向かって渡辺恒雄主筆の名をあげて「渡辺はこんな記事で喜んでるのか」と捲し立てた。

 歴代最高齢の77歳で幹事長になり、元号をまたいで在任3年弱。“傘寿の幹事長”は虎視眈々とさらなる続投を狙っている。

「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年5月16日号

最終更新:5/9(木) 6:00
文春オンライン

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