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パナソニックが主要4領域で大幅減益、津賀改革は「激動の第二幕」へ

5/10(金) 6:01配信

ダイヤモンド・オンライン

 「わずか1年前には増収増益基調の計画を立てていたのに、利益がこれだけ下振れた。それぞれ、何が問題だったのかを明らかにすることが重要だ」

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 津賀一宏・パナソニック社長は5月9日、17時半から始まった2019年3月期のメディア向け決算説明会の直前に、社員に向かって切々とこう語り掛けたという。

 パナソニックの同期の決算は惨憺たるものだった。連結ベースの営業利益はかろうじて増益を確保したものの、それは年金制度の一部見直しや資産売却などの一時的な利益によるところが大きい。

 セグメント別の営業利益を見ると、4つの主要領域全てで大幅減益に陥ってしまった。

 敗因の一つは、太陽電池や半導体といった不採算事業のテコ入れが遅れたことだ。かねて課題に上がっていたにもかかわらず、どちらも、中国のGSソーラーとの協業や、ロームへの一部事業の売却が最近になってようやく決まったところである。

 しかし何より大きいのは、「思ったより利益が出なかったことにある」と、あるパナソニック幹部はため息をつく。

 稼ぐ力の衰え---―。自らが置かれた事業環境の楽観的な見立てと、将来への危機感の薄さがパナソニックを蝕んでいるというのだ。

● テスラ向け電池でリスクを見誤る

 例えば、「高成長事業」に定めて利益創出を大いに期待していた円筒型車載電池事業だ。

 パナソニックは自動車メーカーの下請けから脱却し、「パートナー」(津賀社長)として電池事業で適切な収益を上げるべく、自動車業界の新興企業である電気自動車(EV)メーカー、テスラとの取引拡大に動いてきた。

 その最たる取り組みが米ネバダ州にあるテスラの巨大電池工場、ギガファクトリーへの巨額投資だ。ただし、そのリスクをパナソニックは見誤った。

 ギガファクトリーはあくまでもテスラ主導の工場だ。パナソニックが電池を生産するに当たって最適だと見定めた土地につくられたわけではなく、効率を高めやすい場所とはいえない。

 電池の生産量にしても、テスラと一蓮托生で電池事業を展開していくのだから、テスラ車の生産計画に準じた量の確保が絶対だ。そのため、パナソニックの事情にかかわらず、身の丈以上の増産が求められた。

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最終更新:5/14(火) 0:50
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