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カギ針1本で女性の自立支援するスルシィ、BCtA加盟

5/11(土) 11:42配信

オルタナ

フィリピンの女性がカギ針で編んだバッグを公正な価格による「フェアトレード」の仕組みで販売するスルシィ(東京・品川)はこのほど、国連開発計画などが主導する「ビジネス行動要請(BCtA: Business Call to Action)」への加盟を承認された。BCtAは低所得層にある人びとに対し、事業のバリューチェーンに含めることを通じて解決を目指す「インクルーシブビジネス」を推進する国際イニシアティブ。日本企業では12社目、小規模企業としては国内で初めてだ。(オルタナ編集部=堀理雄)

一人の編み子さんがつくり上げるバッグ

スルシィは2011年に関谷里美代表が設立した「エシカル×フェアトレード」バッグブランドだ。2010年から1年半ほどかけてフィリピンと日本を行き来しながら現地の人びとと関係性を構築。女性に働く場を提供し自立を支援するため、編み方の技術指導などの準備を進めた。

スルシィのバッグをつくるのは、フィリピンのセブ島に住む20代~60代の女性たち約50人だ。現地に自生するヤシの葉の繊維からつくる「ラフィア」とよばれる糸をカギ針で編み、バッグをつくっていく。かぎ針を使った製作方法は、関谷さんが考案した。

それまではミシンや織り機を利用した縫製が主流だったが、そうした設備を持たない人は参入できず、また育児や家事などを抱える女性にとっては、工場など設備がある場所で一定時間従事する働き方は難しい。

「カギ針1本あれば、家事の合間や移動中などいつでもどこでも仕事ができる。女性たちにとって、暮らしと仕事を両立する働き方」と関谷さんは言う。カギ針の活用でいわばリモートワークを可能にしたかたちだ。

労働の対価は、製作したバッグの個数に応じて支払われる。関谷さんによれば、「以前の仕事よりも労働時間は少なくなる一方、報酬は増えた」という編み子さんの声が多々あるという。スルシィは工房も運営しており、家でなく工房で仕事を進めることも可能だ。

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最終更新:5/11(土) 11:42
オルタナ

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