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29%は国外生まれ。移民国家オーストラリア、「住みやすさ」の理由はどこにある?

5/11(土) 11:30配信

Forbes JAPAN

オーストラリア政府は1970年代から「多文化主義」を掲げ、移民を受け入れてきた。近年は移民受け入れの審査を厳格化しており、2019年度(2019年7月~2020年6月)以降は移民受け入れ上限を16万人とすると発表されている。それでも、今やオーストラリア人の29%は国外生まれだ。

オーストラリア統計局によると、移民の出生国として多いのは英国(4.0%)、中国(2.6%)やインド(2.4%)と続く。中国とインドからの移民の平均年齢は34歳となっている。

では30代半ばで働き盛りの中国人やインド人がオーストラリアで永住権を取得するのは、どのような理由なのだろうか。

筆者はシドニー市内ハーバーブリッジで行われたインド人夫妻の結婚式に参加する機会を得た。親戚はバンクーバーやロンドンから集まっていたが、友人の多くはオーストラリア永住権を取得したインドや中国生まれの30台半ばの移民たちだった。

両親や親戚、友達全員が2人の幸せを願って祝う宴は6時間にわたり続いた。

夕暮時、シドニーで最も美しい場所でカクテルパーティーが始まり、日が沈むとレストラン内で豪華絢爛な披露宴が行われた。豪州スタイルの料理に洋楽。それがいつの間にかインド音楽に変わり、親戚も友人も楽しそうに踊っていた。

披露宴のテーブルを共にしたのは、オーストラリア永住権を獲得した中国やインド出身者。彼らに豪州移住の魅力を聞いた。

「同調圧力が少なく、ワークライフバランスが取りやすい」

30代半ばの弁護士女性と豪州を代表するユニコーン企業で要職についている女性は「オーストラリアでは仕事と私生活のバランスが取りやすい」と口を揃えた。生まれ育った中国や香港では社会生活上のプレッシャーやストレスが多いという。豪州で働く方が弁護士や管理職のような重い職責を持っていても労働時間が短い傾向にあり、有給休暇が取りやすいと感じているようだ。

「中国共産党の力の及ばぬ場所で生活したかった」

両親が中国共産党の力の及ばぬところで生活したいと考え、シドニーに移り住んだという士業を生業とする30代男性。政治的な背景で北京から香港、その後オーストラリアと数回の移住を経験したとのこと。「シドニーは自然が近くて環境が良く、抜群に住みやすい」と語った。

「(出身国であるインドよりも)良い教育を子どもに受けさせるため」

キャリアチャレンジと、子どもに良い教育を受けさせることを目的に5カ月前に移住してきたインド人一家。夫妻と4歳、5カ月の子どもの家族4人で豪州に永住することを決めた。現在はエンジニアとしてインドの会社でパートタイムで働いているそう。現地での就労証明書がなくとも後述する方法にて、オンラインで申し込めば永住許可が下りることがあるようだ。

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最終更新:5/11(土) 11:30
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