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医療保険加入の損益分岐点は「1年に17日以上の入院」

5/14(火) 15:00配信

マネーポストWEB

 現在の中高年世代は、保険に「入るのが当たり前」という認識が非常に強い。「病気になった時のために」と、60歳を過ぎてから医療保険に加入する人も少なくない。だが、それによって「不安」が払拭されるどころか、かえって資産を減らす結果を招きかねない。

 仮に60歳から月々の保険料7000円の医療保険に加入すると、年間保険料は8万4000円。男性の平均寿命が81歳なので、80歳まで20年間加入すると、支払い額は168万円。入院1日につき5000円の補償なら、「毎年17日以上入院しないと元が取れない」計算になる。

 毎年そんなに入院する人が、果たしてどれだけいるだろうか。しかも、日本には高額療養費制度という“強い味方”がある。1か月の医療費が上限額を超えた場合に、その超えた分が支給される制度で、70歳以上で一般的な所得の人なら、上限額は月5万7600円。どんなに医療費がかさんでも、本人がこれ以上負担する必要がない。生活マネー相談室代表で家計コンサルタントの八ツ井慶子氏が言う。

「月々7000円の医療保険を70歳で解約すると、80歳まで支払うはずだった保険料は84万円浮きます。85歳までなら126万円。高額療養費制度もあるのですから、思い切って保険を解約し、浮いた分を自分の貯金にして、そこから医療費を捻出する手もあります」

 掛け捨ての医療保険なら支払った保険料は1円も戻ってこない。積立型でも満期金は支払い額よりずっと少なく、お金が必要になった時でも簡単に引き出すことができないというデメリットもある。

「自分の預貯金であれば、自由に引き出すことができ、何にでも使えます。自身の預貯金で医療リスクに備える、“マイ保険”という考え方もあるでしょう」(八ツ井氏)

 万が一の備えがあるのは安心だが、コストに見合うかどうかも冷静に考えてみたほうがよさそうだ。

※週刊ポスト2019年5月17・24日号

最終更新:5/14(火) 15:00
マネーポストWEB

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