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新人講師がゼロから挑むUnityによる人材教育 No.11:日本のゲーム教育で学校に求められることとは何か?

5/14(火) 10:18配信

CGWORLD.jp

ゲーム専門学校の新人講師がUnityを勉強しながら、「ゲームのおもしろさとは何か」について授業を行う泥縄式レポートの第11弾。水先案内人になるのがユニティ・テクノロジーズ・ジャパン(以後、ユニティ)から提供中の無料教材「あそびのデザイン講座」だ。今回は番外編として、ゲーム開発者教育に携わる講師陣を対象とした勉強会の模様をレポートする。

ほかの学校ではどんな授業が行われているんだろう?

皆さんこんにちは。ゲームジャーナリスト兼、専門学校東京クールジャパン(東京ネットウエイブから4月1日に改名)非常勤講師の小野憲史です。それにしても以後、「クールジャパンの小野憲史です!」と自己紹介することになるわけで、いやーびっくりですね。まあ、慣れの問題だと思いますので、はい。改めてお見知りおきいただければ幸いです。

また、今春から自分の仕事もアップデートされました。新たにヒューマンアカデミー秋葉原校でも非常勤講師に就任したのです。これで授業が週2回となり、だんだんと講師業の割合が増えてきました。もっとも、ヒューマンアカデミーでは本職であるライター講座を担当するため、Unityに関する授業は東京クールジャパンだけです。そのため本連載も東京クールジャパンの授業をベースに行なっていきます。

さて、本校(=東京クールジャパン)では毎年4月は準備期間として、学生はPCの基本操作などをはじめとした、様々なオリエンテーションを受けることになります。その後、ゴールデンウィークを経て、5月中旬から本格的に授業が始まります。最初は慣れませんでしたが、連休を過ぎると学生が教室に来なくなる......といったことがないため、こっちの方がいいかも? と感じるようになってきました。そのぶんだけ授業準備に時間がかけられますしね。

というわけで、自分自身も基本に立ち返るため、ゲーム開発者教育(以下ゲーム教育)に関する勉強会を、今さらながらに開催しました。それが3月26日に開催したゲームクリエイター育成会議 オフラインミーティングVol.1「遊びと学びの研究者に聞く、ゲームデザイナーの育て方」です。

勉強会ではナムコ、コーエーでゲーム開発者として活躍され、東京工科大学メディア学部の特任准教授を経て、現在は「遊びと学び研究所」主催者として、幅広く活躍されている岸本好弘氏にご協力いただきました。前半で岸本氏の過去のキャリアや、授業内容に関する振り返りを語していただき、後半を参加者によるラウンドテーブルという構成にしたのです。その結果、大学や専門学校でゲーム教育に携わられている方々を中心に20名程度に参加いただき、様々な議論が繰り広げられました。

ちなみに、本勉強会を企画したのもまた、自分自身の必要性に迫られてのことです(ここでも泥縄式!)。というのも、2017年に非常勤講師を始めたとき、授業の間がもたなくて、けっこう大変だったんですよ。

実はそれまでにも何度か大学でゲスト講師をしたことがあるのですが、専門学校で年間講義をもつようになって実感したのが、座学と演習を適切に組み合わせる重要性でした。というのも座学だけだと、自分の力不足もありますが、総じて学生が飽きちゃうんですね。それでも座学を続けていくと、学生の私語が増えたり、スマートフォンをいじりだしたり、居眠りを始めたりして、教える側の自分の心が折れてしまう。それに自分自身、90分間も講義をするのが、体力的にしんどかったんですね。喉がガラガラになっちゃいますし。

その一方で個人演習やグループ演習を行うと、とたんに学生の目が活き活きとし始めることに、驚かされました。普段、あまり喋らないような学生が場を仕切り出したり、学生同士で教え合ったり、こちらが思いもしなかったような発想で課題をこなしたりと、座学だけではわからない、一人ひとりの素顔が覗けるようになりました。しかも、こっちは喋らなくてすむ。これはいい、と思ったんですよ。

ただ、問題は演習のネタが自分にほとんどないことでした。そもそも自分はゲームジャーナリストであって、ゲームデザイナーではありません。そのため毎回、授業内容に即した演習を考えるのが、けっこう大変でした。また、あまりにいろんな演習を行なった結果、学生は楽しかったようですが、内容が体系的ではなかったという反省点もありました。そこで、ほかの先生方がどのような授業をされているのか、非常に気になりました。

もっとも、こうした問題意識は多かれ少なかれ、ゲーム教育を行われている先生方であれば、共通してもたれているのではないでしょうか? 実際問題として、専門学校の先生(特に非常勤)って、意外なほど横の接点がないんですよ。大学の先生には学会というコミュニティがありますが、専門学校にはないですからね。

そこで、わからないなら聞いてしまえばいいということで、2018年から始めたのが対談誌の企画・制作です。本分野で先駆的な活動をされている先生方と対談して、授業づくりの参考にするだけでなく、自分で本をつくって売ってしまおうと考えたわけです。株式会社 聖地会議から現在、下記5冊が刊行されています。

Vol.1 ゲームデザイナーの育て方(上) 馬場保仁/株式会社ファリアー
Vol.2 ゲームデザイナーの育て方(下) 馬場保仁/株式会社ファリアー
Vol.3 ゲームデザイナーと教養の重要性 山本貴光
Vol.4 工学系大学でゲームデザイナー教育を行う意味 中村隆之/神奈川工科大学
Vol.5 遊びと学びの研究者オランダをゆく 岸本好弘/遊びと学び研究所

ただ、紙面で伝えられることには、限りがあるんですよ。せっかくおもしろい話を聞けても、紙幅の都合でカットせざるを得ないこともあります。そこで誌面で伝えられなかったことを補足してもらったり、その内容を基に参加者で意見交換ができたりする場が必要だな......と感じるようになりました。そこで今回、岸本氏にご登壇いただいたというわけです。

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最終更新:5/14(火) 10:18
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