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人手不足が深刻ないま、建設業界は“ロボット革命”を求めている

5/14(火) 8:30配信

WIRED.jp

模索すべき新たな可能性

第1に、AEC業界にはコミュニケーションの円滑化が必要だ。設計者と建設者との間に行き違いがあると、予算超過につながる場合が多い。プロジェクト関係者間における情報の共有手段を改善しなければ、テクノロジーを活用することはできないのだ。解決策のひとつとして、建設情報プロトコルの標準化と自動化が挙げられる。

第2に、スケールメリットを優先し、業界全体で同じ技術を導入すべきだ。自動化のコスト効率向上が望めるのは、使用するツールや技術が広い範囲で統一されている場合だけである。

第3に、業界内でプロジェクトの実績を評価する体制を強化しなければならない。費用対効果を正しく分析せずに新技術を導入すれば、極めて大きな財務リスクを負うことになる。建設工程の自動化によって得られた利益を評価する方法は、定期的な振り返り以外にない。

最後に、自動化システムへの移行を促進するには行政が動く必要があることを述べておきたい。結局のところ、建設業界におけるテクノロジーのあり方を決めるのは公的機関だ。しかし現状では、明確なビジョンを伴うリーダーシップは発揮されていない。

例えば、多くの地域では建設基準や行政の壁に阻まれ、3Dプリント技術の使用が進んでいない。自動化によるメリットを最大限に得るには、技術の進歩に合わせて各自治体の規制や建築基準を変えていかなければならない。

デジタル化や自動化が、サプライチェーン、ビジネスモデル、雇用、サイバーセキュリティ、AECプロジェクトの遂行に及ぼす影響を評価するには、まだ時間がかかるだろう。だが全体的な意見として、建設業界の生産性を改善するには、新たなプロセスと技術の導入が不可欠であるという声が高まっている。

建設現場の自動化を円滑に進めようとするなら、いまこそ研究者や業界に精通した人材の力を借りて、新たな可能性を探るべきだ。

BORJA GARCIA DE SOTO

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最終更新:5/14(火) 8:30
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