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中国車の常識を覆す「Lynk & Co」に迫る! ボルボもかかわる驚きの実態とは?

5/14(火) 21:16配信

GQ JAPAN

搭載するエンジンは直列3気筒ターボ

インテリアについて、とくに運転席まわりはセンター・コンソールに大型の液晶スクリーンがあったりして、ボルボとの共通性を感じさせる。少なくとも、日本車よりシャレている。シフトレバーはボルボと共通だ。

エンジンは前述のごとく、日本仕様のXC40には未搭載の1.5リッター直列3気筒ターボで、最高性能版は最高出力180ps/5500rpm、最大トルク265Nm/1450~4000rpmを発揮する。全開にしなくても、そう不満のない動力性能を得るには十分な数値だ。

ギアボックスは7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)で、その変速はスムーズ極まりない。いまのところ、2.0リッター直列4気筒ターボエンジンと8速オートマチックの組み合わせのみのボルボXC40にも、早晩この3気筒と7速DCTが搭載されるだろう。じつはドライブ・モードがボルボ同様に付いていたのだけれど、正直に申しあげれば、あることに気づかなかった。

ブランド確立までの葛藤

試乗後、エグゼクティブ・バイスプレジデントのアラン・フィッセルさんとデザイン担当のシニア・バイスプレジデントのアンドレアス・ニルソンさんからのプレゼンの時間がとられていた。それは20世紀の遺物、になるかもしれない自動車の製造会社を21世紀に新たに立ち上げるにあたって、彼らがどう考えたかを語る、Lynk & Coというブランドにとって肝心要の話だった。

Lynk & Coに入る以前、ボルボでマーケティングを担当していたアラン・フィッセルさんは冒頭、こんな問題提起をして、聞くひとの耳をググッとひきつけた。

「いまさら新しい自動車ブランドは必要なのだろうか? Lynk & Coを立ち上げるにあたって、私は自問しました。私の答はノーでした」

ノーだったんかい。

「いまや優れたクルマはたくさんあります。もし、立ち上げるとすれば、差別化をするためにまったく新しい提案が必要です。すでに100年のあいだ、自動車は改良され続けてきました。これ以上近代化するより、よりよいモビリティの解決策が求められています。より高い機能を、ではなく、より消費者のニーズに応える……われわれは従来型の自動車メーカーではなくて、ネットフリックスやスポッティファイのような会社になりたいのです」

ゲゲッと私は内心思った。それなら、自動車に乗らずして自動車を楽しめるゲームとかレース映画とか、「あいのり」みたいなバラエティ番組をつくる会社になればいいではないか。いや、それではせっかくの手持ちのボルボの技術が活かせない。「ネットフリックスやスポッティファイのような会社」の意味は、トヨタもはじめた“サブスクリプション”、つまりは月額定額サービスの会社ということだった。

「月極めのサブスクリプションでクルマを売っていき、そして、クールな消費者体験を実現するのです。いまやクールなクルマをどこの会社も出しているし、クールを目指すなどということはクールではなかったりもします。そこで、ともかく若いひとを雇うことにしました。社内の平均年齢は34歳で、私以外はみんな若い。自動車業界の出身ではないひとも多い。ミレニアル世代が、自分たちが乗りたいクルマをつくっていくのです。斬新なコンセプトをボルボのソリッドで高品質なテクノロジーのもとに商品化するという新しいビジネスモデルを打ち出しました。もしボルボのテクノロジーがなければ、いくら素晴らしいデザインをまとわせても、ブタにリップスティックを塗る製品になってしまう」

基本にあるのは近頃流行りの、カーの“所有”ではなくて、“シェアリング”だ。カー・シェアリングは世界的に伸びている。若者はクルマの所有にはこだわらない。でも、クールなブランドには興味がある、とマーケティングの専門家は続ける。

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最終更新:5/14(火) 21:16
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